韓国・仁川国際空港の出国エリアで、中国人集団による順番待ちへの〝横入り〟が相次ぎ、問題となっている。さらに、この騒動で空港職員が負傷していたことも判明した。韓国メディアYTNなど複数のメディアが22日までに報じた。

 仁川国際空港公社などによると、今月2日未明、第1旅客ターミナル3階の出国フロアで、中国人利用客数十人がチェックインカウンターに向かって一斉に突進する様子が確認された。

 利用客らは整列用の待機列に従わず、身をかがめてスーツケースを押しながら規制ベルトの下をくぐり、無秩序にカウンターへなだれ込んだ。

 この様子を収めた動画がインスタグラムやフェイスブックなどのSNSで拡散し、大きな波紋を呼んだ。「AIで作成した映像ではないか」との指摘も相次いだが、実際には仁川空港で今月だけで同様の事例が5件発生していたことが分かっている。

 空港当局は、利用客が集中する時間帯に、中国人の「代購(ダイゴウ=転売目的で海外の商品を買い付ける業者)」などが、他の利用客より先に搭乗手続きを済ませようと、チェックインカウンターの受付開始と同時に一斉に押し寄せたとみている。

 この際、利用客を誘導していた職員が人波に押され、打撲や擦り傷を負った職員もいた。

 最近では、仁川―中国間の主要路線で使用される航空機がエアバスA320からA350へ変更され、座席数が約100席増えたことから、利用客が集中し、順番待ち競争が激化したことも一因との見方がある。

 仁川空港の関係機関は、同様の問題が繰り返されていることを受け、出国エリアの秩序維持と利用客の安全確保のため、随時現場を点検している。また、割り込みを防ぐため、待機列を区切るポールの間にプラスチック製の仕切り板を設置する案も検討しているという。