サッカー北中米W杯決勝トーナメント2回戦(4日=日本時間5日、米国・フィラデルフィア)、フランスが1―0でパラグアイを下した。一方で、パラグアイの危険なプレーを数多くスルーして波紋を呼んでいるウズベキスタンのイルギズ・タンタシェフ主審は試合前から〝要注意人物〟だった。

 フランス放送局「RMC」は「パラグアイ対フランス戦の主審、イルギズ・タンタシェフ氏は、特に驚くべき判定ミスをいくつか犯し、注目を集めた。まさに泥沼だった。デシャン監督率いるチームは、フィラデルフィアの灼熱のピッチで悪夢のような時間を過ごした。パラグアイの荒々しく、時には暴力的なプレースタイルに、フランス代表は完全に冷静さを失いかけたのだ」と指摘。そしてこう続ける。

「すべての批判の中心にいるのは、試合の主審であるイルギズ・タンタシェフ氏だ。顔や胴体への打撃、許可されていないシャツの引っ張り、非スポーツマン行為など、ウズベキスタン出身の同氏は物議を醸す判定を次々と下し、明らかに激しい攻防を繰り広げていたパラグアイチームは、フランスチームが3枚のイエローカードを受けたのに対し、1枚もイエローカードを受けずに試合を終えた。(VARにより1度警告)」とタンタシェフ主審の不可解裁定が試合を壊したと糾弾する。

FWエムバペ(中)にからむパラグアイの選手たち(ロイター)
FWエムバペ(中)にからむパラグアイの選手たち(ロイター)

 そして〝要注意人物〟だったことも判明した。「自由放任主義的な態度で知られる」と同局は指摘。そして「この審判のスタイルは試合前から分かっており、タンタシェフ氏は試合の流れをスムーズにし、多くの身体接触を許容し、ファウルをほとんど取らない傾向があり、特に緊迫した試合やトーナメント戦では多くの議論を巻き起こす審判だと評されていた」と明らかにした。

 さらに経験不足も不安視されていた。「42歳で2013年からFIFAの登録リストに名を連ねているタンタシェフ氏は、今回がワールドカップ初出場となる。彼が最高レベルでの審判経験を持つようになったのは、アメリカで開催された今回のW杯までかなり限られていた。というのも、彼は主にアジアチャンピオンズリーグの試合で審判を務めていたからだ」と、W杯の決勝トーナメントという大舞台を任せるに値する実績だったのは意見が分かれそうだ。

 同局は「パラグアイ代表に対する制裁措置がなかったことは、全くもって不条理に思えた」とパラグアイの危険なプレーばかりを見逃したタンタシェフ主審の力量に疑問を呈した。

 いったいなぜこうした主審が抜擢されてしまったのだろうか…。