北中米W杯1次リーグA組で3位に終わった韓国代表が28日、他組の結果を受けて1次リーグ敗退が決定した。2002年日韓W杯戦士の李天秀(イ・チョンス)氏が、前回22年カタールW杯で16強進出に導いたパウロ・ベント監督と契約延長しなかった韓国サッカー協会を批判している。

 韓国は1次リーグA組最終戦の南アフリカ戦で、格下相手にまさかの0―1と敗戦を喫し3位に転落した。この日、3位グループのボーダーライン上での争いになっていたK組のコンゴがウズベキスタン戦で3―1と逆転勝ちして突破圏内に浮上し、韓国の決勝トーナメント進出は消滅した。

 韓国代表チームの深刻な低迷を受けて、敗退決定直前に李氏は自身のユーチューブチャンネルで暗黒時代を招いた原因をズバリ指摘していた。韓国メディア「ニューシス」がその様子を伝えている。

 李氏は「ベント監督の時はチームカラーが良かった」と切り出すと、「何をするかという色が出ていた。日本が当初、ビルドアップサッカーをした時は非常に苦戦した。能力が足りない選手たちにも下から回すように指示したが、ボールを奪われたり負けることも多かった」と語り、日本が歩んできた道こそベント元監督が追求していたものと似ていると分析した。

 続けて「ベント監督も当初は多くの批判を受けた。しかし、結果としてチームを築き上げた後、W杯ではベント監督の采配が評価された。支持を得た。日本が進んできた道とベント監督のそれは非常に似ている」とズバリ指摘する。

 同メディアは当時を振り返り「ベント監督は韓国代表に就任後、後方から組み立てるいわゆるビルドアップサッカーを試みた。それまでの韓国代表の試合スタイルとは異なる面もあり、試行錯誤もあった。東アジアカップで日本に0―3で敗れるなど、準備過程で結果がかんばしくない時期もあったが、結果的にはW杯でベスト16に進出した」と強調した。 

 そして李氏は「ベントには少し残念な気持ちもある。選手たちと試合後に話してみると、ベントを嫌っている選手は一人もいなかった。有名選手たちも、ベントという監督を尊敬していると口にしていた者も多い。最近の選手たちは、自分なりのサッカースタイルで彼らを魅了してこそ付いてくるものだ。その点をベントはうまくやった」と選手たちとの信頼関係も深かったと評価した。

 実際に韓国協会も続投に動き、ベント監督も再契約に前向きだったが、韓国協会側が北中米W杯までの契約を当初持ちかけながら、交渉途中から24年アジアカップまでに短縮したため破談になったと韓国メディアでは報じられている。

 李氏は「(再契約を)しないと聞いた時、サッカー関係者として残念に思った。『あと4年契約を延長してもよかったのに』という悔しさがあった」とベント氏を全力で慰留するべきだったと主張した。

 韓国代表はベント氏の退任後にユルゲン・クリンスマン監督を招へいするもアジアカップ後に電撃解任、洪明甫監督をクラブから強引に引き抜くなど迷走した結果、W杯で32強を逃す失態に終わった。