ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)の今後に注目が集まるなか、対戦候補の評価を巡って議論が巻き起こっている。

 モンスターの次戦対戦候補に挙がるジェシー〝バム〟ロドリゲス(米国)は13日に前WBA世界バンタム級王者アントニオ・バルガス(米国)に6ラウンドKO勝ちして世界3階級制覇を達成。井上戦前の関門をクリアした。

 日本フェザー級王者でIBF世界同級11位の阿部麗也(KG大和)はYouTubeチャンネル「ボクサートリオch」で、バムvsバルガスの一戦に言及。「(バムは)結果だけを見れば強かったんですけどね。内容を見た感じではバンタム級に上げて体格的な部分のパワー差、フィジカル面の差は感じたかな。このバンタムで、ちょっと(階級の)壁を感じた。小さく見えた? サイズ的にね」と分析した。

 トレーナーの粟田祐之氏は「(バムが対戦した)今までの選手と比較して、相手選手が打ち合ってきた。バムのパンチに相手選手がひるんでなかった」と指摘。阿部も「これで階級を上げていくのは、ちょっとまだ早いのかな。井上チャンプですらバンタム級で結構、長い間戦ってきた。その中で体もできて作ってきてのスーパーバンタム。スーパーフライからバンタムに上げて、急ピッチでスーパーバンタムに行くというのは…」と懸念した。

 そのバムの陣営では、井上と対戦する前にWBO世界バンタム級王者クリスチャン・メディナ(メキシコ)と〝前哨戦〟を行うプランも浮上している。

 阿部は「メディナって、あの武居(由樹)選手が負けた選手。パワーとか体の強さがあった。武居選手のパンチを受けても、ひるまずに合わせて。あれを見ちゃうと、メディナにも苦戦するんじゃないかと思ってしまった」と率直な意見を口にする。

 粟田氏は「本人も分かってる。今すぐの体じゃないって。ただ、井上尚弥は待ってくれない。フェザー級に行っちゃう。だから無理やり合わせている」と指摘。阿部も「自分に合った階級じゃないというのは本人も分かってる」とうなずいた。