衆議院の憲法審査会は9日、今国会で初めて実質審議を開き、与野党7党が意見表明。自民党は憲法改正条文起草の検討を提案した。

 与党筆頭理事を務める自民党の新藤義孝氏は、改正案として憲法9条への自衛隊明記など4項目を提示した。

 自民党と日本維新の会は憲法改正原案を作成する「条文起草委員会」の設置を連立合意(昨年10月)に盛り込んでいる。

「憲法改正の論点が整理されたテーマは順次、条文を起草するための検討作業に入っていくことを提案したい」(新藤氏)

 維新の馬場伸幸氏は同起草委員会の早期設置を主張。国民民主党の玉木雄一郎代表は、議員任期延長の条文作成に優先的に取り組むべきだと訴えた。

 中道改革連合の国重徹筆頭幹事は「私たちは改憲、それ自体を目的とする立場には立ちません」と強調。その一方で「現行憲法を固定的にとらえ、時代や社会にともなう新たな課題に目をそらす立場にもくみしません。憲法施行時には、十分に想定されていなかった課題が明らかになり、その対応のために憲法改正が必要と認められるときには改正の内容を真摯に検討していきます」との考えを示した。

 自民党は今年2月の衆議院選挙で憲法改正の国会発議に必要な総定数3分の2以上の議席を確保した。高市早苗首相は施政方針演説(2月)のなかで、党派を超えた改憲議論と国会発議の実現に向けて期待を表明している。

 日本共産党の田村智子委員長は会見で「高市首相が特別国会のなかでも改憲の議論を煽ることをやっているのは非常に問題です。内閣総理大臣が、国会での早期の改憲と、あるいはそのための発議をということを呼びかけることは三権分立にも反しています。断じて容認できないということも合わせて指摘しておきたいと思います」と語った。