4日に告示された社民党の党首選が13年ぶりに選挙になったと注目されている。前身の日本社会党の結成から80年、社民党としては30年の老舗政党だが、今や国会議員は参議院に2人のみ。選挙のたびに政党要件を満たせるかどうかの〝崖っぷち〟に立たされているが、変われるのか。

 立候補したのは届け出順で大椿裕子前参院議員、ラサール石井副党首、福島瑞穂党首の3人。大椿氏は「社民党は徹底的に働く人たちのために共に存在する政党として際立たせていかないといけない」と主張。特に非正規労働者に寄り添っていくと訴えた。

 ラサール氏は党内改革の必要性を指摘。「同じことを言うのでも、朗らかで明るく前向きな社民党に変えていく。そのためには党首を代える、党名を変えるくらいのドラスティックなことが必要だ」と党名変更にも言及した。

 福島氏は「アメリカとイスラエルがイランを攻撃しました。戦争があっと言う間に起きてしまう。戦争を止めなければいけない。そんな中で私は護憲の先頭に立ちます」と力を込めた。

 3氏とも地方議員を増やし党勢拡大を図るという点では一致。党勢の衰えぶりは誰の目にも明らかで、新しい党首には早急な立て直しが支持者から求められている。

 だが、13年ぶりの党首選ということでドタバタしている。過去に党首選で選挙になったのは2013年で、吉田忠智氏と石川大我氏が争い、吉田氏が党首となった。この時の選挙も17年ぶりだった。それだけに社民党関係者は「党首選なんてしばらくやってないからノウハウがないんですよ」と嘆く。

 投票できる有権者(党員と協力党員)は約5200人。今月21、22日に投票、23日に開票して新党首が誕生するわけだが、すんなりとはいかない可能性がある。なんと最多得票者の票数が有権者の過半数に達しなかった時は上位2人で決選投票になるというのだ。その場合は4月4、5日投票、6日開票となる。「決選投票になるかどうかなんて今からじゃさっぱり分からない」(同)

 争点は福島党首体制の継続か否かだ。社民党といえば福島氏のイメージが強い。福島氏はこの日、「皆さんはずっと(私が)党首をやっていたと思っている人がいますが、実は2020年11月に党首に戻って来て、その前の7年間は党首ではありません」と説明。福島氏は2003年から13年、20年から現在まで党首を務めている。党首の任期は2年だが、無投票選出も続いた。社民党支持者は「マンネリ気味になっている」と話し、変化を求める声もある。

 大椿氏とラサール氏は福島氏に迫れるのか。永田町関係者は「社民党党首選に立候補するためには100人以上の党員の推薦が必要になる。集めた推薦人の数は福島氏が一番多いとのこと。福島氏は1回の投票で過半数を狙ってくるでしょう」と指摘。ベテランだけに簡単に席を譲り渡すなんてことはなさそうだ。

 超少数政党だが伝統ある政党でもあるだけに党首選の注目度は高い。低迷から脱出するきっかけとなるのか、最後の輝きとなるのか。