【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#656】英国・ケンブリッジシャー地方には、怪奇な伝説が残されている。その地域には、約100年以上にわたり、「ブラック・シャック」という黒い犬の伝説が人々を恐怖に陥れてきた。

 この犬は、闇夜に紛れて、人間に襲い掛かる恐ろしい犬の未確認生物なのだ。一応、メジャーな怪物であり、日本でも子供本などで有名であった。

 だが、ブラック・シャックだけでなく、もう1種類の怪物「シャグ・モンキー」と呼ばれる恐るべモンスターの伝説が息づいているのだ。この怪物は、モンキーという名前が付いているが、その姿はおぞましい。

 身長は約2・4メートル。四足歩行で移動し、漆黒の毛むくじゃらの犬のような身体に、猿の顔を持ち、ケルベロスのような地獄の炎のように燃える赤い目を持ち、人間の爪のように長いカギヅメを持っているという。時には二本足で立ち上がり、時には四本足で駆け巡る。見る者に死をもたらす死神的存在として、地元では恐れられている。

 米国における「ドッグマン」や「シャギー」などとイメージが似ている。他には、日本において虎やタヌキ、ヘビが合体した妖怪「ぬえ」が近い存在かもしれない。

 このモンスターが姿を現す具体的な場所は、ケンブリッジ近郊のウェスト・ラッティング村とバルシャム村を結ぶ、スラウ・ヒル・レーンと呼ばれるうらびれた一本道である。

 1900年代初頭は、シャグ・モンキー全盛期であり、地元の子供たちは暗くなると、シャグ・モンキーとの遭遇を恐れて、この道を避けたという。そもそもこの名前のネーミングのもととなった「シャグ」という言葉は、古い英語で「悪魔」を意味しているのだ。

 地元の悪魔伝説と近年の未確認生物話が混じり合い、現代のシャグ・モンキー伝説が生まれたのではないだろうか。