作家で元長野県知事の田中康夫氏が3日、X(旧ツイッター)を更新。高市早苗首相の〝円安ホクホク〟演説について言及したみずほ銀行の文書を紹介した。

 高市氏は1月31日の応援演説で「今円安だから悪いって言われるけれども、輸出産業にとっては大チャンス。食べ物を売るにも、自動車産業も、アメリカの関税があったけれども、円安がバッファーになった。ものすごくこれは助かりました。円安でもっと助かってるのが、外為特会っていうのがあるんですが、これの運用、今ホクホク状態です」と発言していた。

 外為特会とは外国為替資金特別会計の略で外貨建ての資産のこと。円安でその運用益が拡大しているというわけだ。この発言をめぐり、首相が円安を歓迎していると受け取られて海外でも報道されていた。

 田中氏は「危機感を抱いているのは日本経済新聞だけじゃない」と、みずほ銀行のマーケット・トピックの文書を紹介した。文書は2日付で「高市演説を受けて~危うい現状認識~」とのタイトルだった。

 チーフマーケット・エコノミストの名義で出されており、「今回の高市発言が円安容認だったかどうかは本質的な話ではない。それよりも『為替が修正されれば、日本企業の行動変容が期待できる』という前時代的な価値観が温存されている可能性の方が気になったし、さらに言えば、外為特会が果たして有事の際に温存されておくべき弾薬と理解されているのかどうかも気がかりであった」とまとめている。

 この文書については田中氏だけでなく、ほかにも政治家や経営者らが取り上げて話題となっている。