あくまで通過点だ。卓球の全日本選手権最終日(25日、東京体育館)、女子シングルス決勝が行われ、張本美和(木下グループ)が早田ひな(日本生命)に4―3で勝利。悲願の初優勝を果たし、ジュニアの部との2冠に輝いた。

 過去2大会はいずれも決勝で早田に敗れて準優勝。「自分の実力は自分が一番わかっている。今年が一番チャンスがあると思ったのと、やっぱり2年連続2位というがあった」。悔しさをバネに、今大会も日本一を懸けた最終決戦にコマを進めた。

 この日は張本が優位に試合を進め、第5ゲーム終了時点で3―2とリード。第6ゲームはマッチポイントを迎えたが「初めてこの決勝はリードして弱気になってしまった」。それでも、第7ゲームを11―6で奪って頂点の座を引き寄せた。 

インタビューで涙する張本美和
インタビューで涙する張本美和

 今大会は準々決勝、準決勝、決勝と苦しい場面がありながらも、粘り強い戦いを披露。「メンタルの部分が一番大事。今日は試合前にすごく自信を持っていたのが良かった。最終ゲームは特に自信を持ってやれた。卓球というのはメンタルのゲームだなとすごく感じた」と新たな学びを得た。

 大事な一戦で早田に競り勝ったのは、今後の競技人生によってプラス。ただ、早田とのライバル対決はこれからも続いていく。「初めて優勝することができて、改めて(早田の)3連覇って本当にすごいと思った」としながらも「早田選手はたくさん試合をしているので、今日の1試合もその1試合にすぎない」と満足する様子はない。

 1年後はライバルから追われる立場となる。4連覇を果たしたジュニアの部で勝ち続ける難しさを肌で実感してきた張本は「2連覇したい気持ちは変わらない。また1年長いようで短い感じではあるけど、成長した自分で戻ってくれたら」。喜びに浸りつつ、視線は早くも前を向いていた。