第104回全国高校サッカー選手権で〝疑惑の判定〟が物議を醸し、高校年代のビデオアシスタントレフェリー(VAR)導入について議論を巻き起こしている。
2日に行われた3回戦で優勝候補の一角だった東福岡(福岡)が興国(大阪)戦(駒沢)で2―2からPK戦4―5で敗れ、無念の敗退となった。しかし、この試合を巡って、試合の勝敗を大きく左右する判定が波紋を呼んだ。
2―1とリードして迎えた後半アディショナルタイム、興国がロングスローからチャンスをつくり、最後はFW笹銀志(1年)が押し込み同点に追いついた。
だが、笹は明らかにオフサイドの位置におり、その後にシュートを放ったため、東福岡は一斉にオフサイドを主張して猛抗議。しかし判定は変わらず、審判団が映像のチェックを行ったり、協議することもなかった。結局、2―2で同点に追いつかれた東福岡は悪い流れのままPK戦に突入し、興国に敗れ去った。
疑惑の判定がなければ東福岡が勝っていただけに、試合後はSNS上で議論が活発に交わされた。「高校サッカーもVAR取り入れたら! 選手があれだけアピールしてるのに確認もせずに進めるとか選手がかわいそうやん!」「可能な限り、VARだの、リクエストはあった方が、お互いのためだわなぁ」「こんな事で高校生活が終わるくらいなら高校サッカーにもVARを導入すべき」など、VAR導入を熱望する意見が続出している。
高校年代のVAR導入については以前から議論になっており、約2年前の2023年12月には、当時の日本サッカー協会の技術委員長だった反町康治氏が見解を示していた。
直前に高校年代の頂点を決める高円宮杯U-18プレミアリーグ決勝で、青森山田高が広島ユースを相手に決めた同点弾を巡って、広島側が協会に質問状を出すなど波紋が広がっていた。そうした状況を受けて、高校年代でも全国大会の決勝などでVAR導入の可能性について反町氏が言及。「それをやったらどこまでやるんだという話になる。人員的に、金銭的に無理だというのはみなさんも理解していると思う」と現状では高校年代までVARを導入するのは困難との考えを語った。
それでも反町氏は〝VARを積極的に広げることは必要〟との認識を強調。「できるなら、やっぱり全部のリーグに入れてほしいのはある。それを高校の年代まで落としてやるか…悩ましい問題ではある」と吐露していた。
判定を巡る悲劇が繰り返されないためにも、高校サッカーのVAR導入議論は待ったなしだ。













