昨年のパリ五輪レスリング女子53キロ級金メダルの藤波朱理(22=日体大)が連勝記録を「150」に伸ばした。

 全日本選手権(東京スポーツ新聞格技振興財団協賛)最終日(21日、東京・駒沢体育館)、藤波は57キロ級で出場し、決勝で徳原姫花(自衛隊体育学校)と対戦。第1ピリオドでは、あわやフォール負けの場面もあった。それでも第2ピリオドに絶対王者の意地を見せ、4―2で逆転勝利した。

 試合後は「最悪の状況を日々想定しながら練習していた。冷静に、絶対に取り返すと思っていた。スリリングなレスリングは楽しいなって。しっかり勝ち切れたことは褒めたい」と胸を張った。

表彰台でメダルを受け取った藤波朱理
表彰台でメダルを受け取った藤波朱理

 藤波はパリ五輪53キロ級を制した後、2028年ロス五輪での〝2階級制覇〟を目指している。4月から57キロ級に階級を上げ、10月のU23世界選手権(セルビア)では同階級を制した。2017年9月からの無敗記録も150に伸ばしたが、試合後には「めちゃくちゃ負けるのは怖い。負けたら全てが崩れる」と王者ならではの葛藤も明かした。

 さらに「ここで泣くのは変なんですけど…変ですよね」と目に涙を浮かべ「自分の目標は強くなって、アジア大会、ロス五輪で優勝すること。毎日、前の自分を超えられているのか、本当にこれでいいのか、強くなれているのか…。自分も人間なので、すごい怖いこともある」と苦悩の日々を振り返った。

 それでも「その怖さがあるからこそ毎日頑張れるし、これからもっと厳しい戦いになると思うので、こんなこと言ってられない。もう、強くなることだけに意識を向けて頑張っていきたい」ときっぱり。新たな階級でも、世界の頂点を目指していく。