〝弁当切り〟を巡る時間との攻防戦となりそうだ。元兵庫県議の竹内英明氏への名誉毀損の疑いで逮捕されていた政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が28日、起訴された。
立花被告は昨年12月に「竹内議員は警察の取り調べを受けているのは多分間違いない」と発言。今年1月に竹内氏が自死した際には「明日逮捕される予定だった」と発言し、竹内氏の遺族が刑事告訴していた。
逮捕後、同被告の弁護側は「真実相当性は争わない弁護方針をとる。自白ということなので罪を認めて、謝罪するところは謝罪する」と表明していたが、関係者によれば争わないのは生前の名誉毀損で、死後の名誉毀損については争う可能性があるという。
名誉毀損は生前の場合は発信内容の真偽は問われないが、死後の場合は虚偽の事実を示した場合のみに成立する。検察側は同被告が虚偽であると認識したうえで発言したことを立証しなくてはいけないので、ハードルが高いとされる。
焦点となるのは公判がどれほどのスピードで行われるかだ。同被告は2023年3月にNHKへの威力業務妨害などの罪で懲役2年6月、執行猶予4年が確定し、27年3月まで、いわゆる〝弁当持ち〟の身となっている。執行猶予中に禁錮以上の実刑が確定した場合は、執行猶予が取り消され、前回の2年6月と今回の新たな刑期を合わせての服役となる。
一方で、執行猶予の満了以降に判決が確定した場合は、いわゆる〝弁当切り〟となり、禁錮以上の実刑となっても今回の分だけの服役となる。〝弁当切り〟は今年6月に法改正され通用しなくなった。ただ同被告の前回判決は法改正前で、さかのぼっては適用されない。通常、一審判決までは早くて半年前後で、最高裁まで争った場合は27年3月までに確定するか、不透明な状況だ。
「死後の名誉毀損罪が公判で争われるのは前例がなく、判例になるのは間違いない」(法曹関係者)
神戸地検は同被告の認否を明らかにしていない。同被告の弁護側も弁護方針については公表しない方針で、さまざまなシミュレーションを重ねているとみられる。












