【取材の裏側 現場ノート】森保ジャパンが来夏の北中米W杯での「優勝」へばく進中だ。10月には王国ブラジルを撃破し、年内最後の活動となる11月もガーナ、ボリビアを相手に連勝を飾った。

 思えば2022年カタールW杯ではドイツ、スペインと連破して世界を驚かせ、森保一監督は世界的名将の仲間入り。18日のボリビア戦で、日本代表史上初となる国際Aマッチ指揮100試合にも到達した。

 カタールW杯前、記者は前日本代表監督の西野朗氏に森保監督の強みについて聞いたことがあった。同アジア最終予選では序盤に大苦戦を強いられたが、西野氏は「(当時の田嶋)会長は最初の3試合で『えっ』と思ったみたいだが、俺と岡田(武史)は全然ポイチ(の指導力)を疑っていなかった。心配していなかったし、どこかでスイッチが入ればと思っていた」と手腕に全幅の信頼を寄せていた。

西野朗氏(右)が技術委員長時代、森保監督はU-23の指揮を務めていた(2018年)
西野朗氏(右)が技術委員長時代、森保監督はU-23の指揮を務めていた(2018年)

 なぜそこまで信じていたのか。「ブレないから、アイツは。それに選手との関係が強い。それは僕でも岡田でもない、日本人の代表監督でスタート(立ち上げ)から持ってこられたのは、アイツしかいない。チームの中の選手の動き、選考とか起用に対していろいろ試行錯誤してトライしてやってきている」と指摘。

 特にコミュニケーション面では「一方的じゃないし、アイツの性格、指導力があり、根底には強い絆がある。僕も(代表で)短期間でやろうとはしたけど、ポイチの財産は計り知れない。その強さがある」と高く評する。

 西野氏は、日本代表の歴代の外国人監督を振り返り「自分の国際経験からガーンと伝える。ちょっと高圧的すぎるという時もあるくらい。これは前任(ハリルホジッチ氏)が強烈だったけど、トルシエもそうだった。アギーレさんやザックさんは日本人の気持ちをくんでというのもあったけど」と分析する。ただ、森保監督には、いずれの指揮官にもあてはまらない特長があるという。

「グラウンドでは2時間だけど、それ以外の時間が重要。ポイチはそういう作業の緻密さ、ピッチ外での部分がすごい。選手の考えをうまく引き出せるタイプ」とチーム全体を絶妙に動かしていくすべにたけているのだ。

 ピッチ内外で光る森保マジックで日本に世界一の歓喜をもたらすか。(運動部・渡辺卓幸)