格闘技イベント「ONE173」(16日、東京・有明アリーナ)で、〝バカサバイバー〟こと青木真也(42)が手塚裕之(35)に無念の2ラウンド(R)TKO負けを喫した。

 試合決定後は前のめりな手塚に〝塩対応〟を続けてきた青木だが、前日計量でのフェースオフで詰め寄られるや首を取って転ばせて一気に注目度が高まった。そんな中、青木はいつものように〝悪魔仮面〟ことケンドー・カシンをセコンドにつけて入場した。

 1ラウンド(R)が始まると青木は、立ち技の攻防からタックルを仕掛ける。一度目は切られたがしつこく組み付くとテークダウンし、背後に組み付くことに成功だ。そこからツイスター(グランドコブラ)を狙ったが逃げられるとマウントに移行。だがそこでも仕留めることはできなかった。

手塚裕之(右)と組み合う青木真也
手塚裕之(右)と組み合う青木真也

 すると2Rは一気に流れが変わった。開始早々の立ちの攻防で重いパンチをボディーにうけると動きが止まる。ここから反撃に出られず崩れ落ちると上からパンチの連打をなす術なく受けてレフェリーに試合を止められてTKO負けを喫した。

 1Rで攻めるも消耗して2Rで敗れる〝負けパターン〟にハマった青木は試合後、カシンに肩車をされて笑顔だ。その後、コメントスペースに姿を見せると「いい試合だったんじゃないの? 最高だったと思うよ。結果も含めて。よかったんじゃない? 後悔もない」と声をしゃがれさせる。さらに「別に『辞める』とも言わない。最高の〝プロレス〟ができたと思う。20年格闘技やって、10年プロレスやって、最高のプロレスができたと思うよ」と晴れやかにメガネを光らせた。

 結果については「(1Rを終えた時点で)〝もういいや〟って、思っちゃったっすね。こうなった時点で格闘技選手ではないわな。今後? ギャラ次第だよ。ギャラがよければやるよ。でもそういうもんじゃないだろっていうのもあるし」と煙に巻く。その上で「これが強さだから。勘違いしてもらっちゃ困るんだよ。競技で勝つとか、勝ち負け決めるとかじゃないから。そういうこと言ってるから面白くねえんだよ」と話す場面もあった。

 なお、セコンドについては、2R目に入る前に「野村に『もういいや』って言ったら、『まだ行けます』って言ったんだよ。行けるわけないだろって。考えろって、お前じゃねえんだよって。『お前みたく、これから上に登ってこうってヤツとは違うんだよ!』って言ったら『いや、まだできます』って」と明かす。一方でカシンからは「控え室に戻ったら『もう一丁!』って言ってたよ」と苦笑い。野村からも同調されたとして、青木は「お前の遠征費を支援するために俺が試合するわけじゃねえんだよ」とつぶやくのだった。