元経済産業省官僚で経済評論家の岸博幸氏が15日、関西テレビ「ドっとコネクト」に出演。中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事の〝過激投稿〟にコメントした。

 薛剣氏は高市早苗首相が台湾有事について「存立危機事態になりうる」と発言したことに反発。Xに「勝手に突っ込んできた汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」と投稿した。その後、この投稿は削除されたが、14日には、中国外務省が国民に対し日本への渡航を控えるよう呼び掛ける通知を出すなど、当局は態度を硬化させている。

 薛剣氏のポストについて、岸氏は「結論として下品極まりないアホな発言ですよね」とバッサリ。「自分も外交に関わってきた経験から、外交っていうのは内心はともかく表現は美辞麗句だけ使うんですよ。で、自分が目指す方向に誘導する。これが外交のあたりまえですから、このアホな発言、その後の中国政府の反応も含め示しているのは、中国は経済は一流国になったか知らないけども、外交に関しては二流国どころか三流国ですな、ってことですよね」と厳しく批判した。

 発言の撤回については「撤回は最悪です。撤回は外交上は相手国の恫喝に負けてポジションを下げたということになり、非常に交渉上不利になりますから、一回言った以上、撤回は絶対しちゃダメです」と指摘。

 事態の〝落としどころ〟については「参考になる例は安倍政権のときに、安保法制で中国怒りまくったじゃないですか。でもあの時は、外交では揉めてるけども、一方経済の部分での交流はしっかりしてた。当時は自民党の二階(俊博)さんが日中議員連盟のトップだったから、彼が企業をいっぱい連れて訪問して経済交流してたからこそ、他の要因もあったけども、ある程度収まった」と振り返った。

 その上で「高市政権も外交のフィールドだけでやり続けると埒が明きませんから、経済の部分をしっかりやる必要がある。問題は、いま中国に強い政治家は誰か? 当然今二階さんはいませんし、公明党は与党から離脱した。日中議員連盟のトップは前政権の幹事長だった森山(裕)さんなんです。そういう人をうまく活用して経済交流を強化して、徐々に収まるのを待つのが一番いいかなと思います」と分析していた。