クマだけじゃない。東京・江戸川区や千葉・浦安市でイノシシが出没している。人的被害は報告されていないが、野生動物の出現に周辺住民の不安は尽きない。
イノシシは5日に江戸川区の葛西エリアを皮切りに、同日夜には浦安市の日の出地区、翌日朝には同市堀江地区で目撃情報が寄せられた。その後、再び葛西地区で目撃された。同一個体かは判明していないが、同時間帯に複数のエリアでの目撃情報はないことから1m前後の1匹が広範囲を移動しているとみられる。
葛西エリアと浦安エリアには旧江戸川が流れているが、橋を渡ったか、川を泳いだことになる。23区内や浦安市でのイノシシ出現は珍しい。3日には千葉・松戸市でイノシシの目撃例があり、江戸川上流から下流に向かって、川岸や川を移動してきた可能性が高い。
千葉県自然保護課によれば、県内では中南部(印西市)や南側(市原市や南房総市)にイノシシの生息エリアが確認されているが、市街地に出てくることはほとんどないという。2年前には千葉駅周辺にイノシシが現れ、大捕り物となった。最終的には東京湾を泳いで、出洲埠頭に上がってきたところを警察官が網で捕獲したが、その際、かまれるなどのケガを負った。
市街地でイノシシと遭遇した場合はどうすればいいのか。
「大きさと危険度は違うが、クマと同じ対応で、驚かせると興奮させて突進される。刺激を与えないようにして、後ずさりで離れるべき」(生態に詳しい関係者)
犬を連れていると刺激するために散歩中は注意が必要だという。
目撃した場合は警察や自治体が窓口となる。クマ同様にイノシシの成獣は緊急銃猟の対象だが、「危険が迫っているとか安全が確保されているなどの条件があり、市街地で猟銃は使えない。9月に施行されてからイノシシに対し、緊急銃猟が行われたケースはありません」(県自然保護課)。
山間部周辺で発見した場合は山などへの追い払いが行われるが、市街地では逃がす場所がなく、箱ワナや網などで捕獲することになりそうだ。












