レジェンドとの戦いはなかったかもしれない!? ボクシングWBA世界バンタム級正規王者・堤聖也(29=角海老宝石)が、12月17日に東京・両国国技館で同暫定王者ノニト・ドネア(42=フィリピン)と団体内王座統一戦を行うことが6日、都内で開かれた会見で発表された。堤は5階級を制覇した超大物との対戦に感激するとともに、8月に行ったメキシコ武者修行で落下した信号機が、あわや直撃の危機にあっていたことを明かした。
堤は今年2月の初防衛後に左目を手術したことで休養王者となり、代わって正規王者に昇格したアントニオ・バルガス(米国)と王座統一戦を行う予定だったが、バルガスが諸事情により当分試合を行えなくなったため正規王者に復帰。3月に2年ぶりの試合で、暫定王者となったドネアと戦うことになった。
急きょ決まったレジェンドとの対戦に「動揺もあったんですけど、誰もが知るレジェンドと戦えるのが光栄」と驚くとともに感激。「身体的に衰えは出ていると思うんですけど、やっぱりドネアはドネア」と警戒しながらも、「立場として、絶対勝たないといけないと思っている」と必勝を誓った。
8月には一人でボクシング大国メキシコに乗り込み、約1か月の武者修行を敢行。朝の午前8時からスパーリングに呼ばれても午前10時まで誰も来ない、バンテージを巻いている途中に「次(スパーリング)だよ」と言われるなど、日本との習慣の大きな違いに悩まされた。それでも「いつもと違う刺激を得るのが目的。すごく新鮮な1か月間だった」と成果を強調した。
刺激的だったのは練習だけではなかった。路上でバイクによるスマホの盗難被害にあったといい「追いかけたんですけど、バイクには勝てなかった」と苦笑。さらには車で移動中、目の前に信号機が落ちてきたこともあったという。「たぶん、2秒ぐらい遅れていたら終わっていた」と胸をなでおろす間一髪の出来事。日本では、信号機は2・5メートル以上の高さに設置され、現在主流のLED式では重量が約10キロ、旧式では約25キロもある。車の中だったとはいえ、それだけの重量がある金属製のものが高所から落下して直撃していたなら、この一戦も実現しなかったかもしれない。
さまざまな苦労を経験したが「楽しかったです」とプラスに受け止めている。厳しい環境で養ったたくましさで、レジェンド超えを果たせるか。










