新日本プロレス来年1月4日東京ドーム大会で行われる、2021年東京五輪柔道男子100キロ級金メダルのウルフアロン(29)のデビュー戦が、EVILの保持するNEVER無差別級王座戦に緊急変更された。王者側の提案により異例の展開を迎えたが、取材に対してEVILが理不尽要求を追加。ウルフは〝敗者髪切り〟を始めとした不条理リスクを背負わされる可能性が高まった。

 事態が大きく動いたのは4日の記者会見だった。EVILがおもむろに、ベルトに金色のスプレーを振りかけると「この俺がプロレス界の金メダリスト、NEVER無差別級王者のキング・オブ・ダークネスEVILだ」と挑発。これにウルフは「いや僕が金メダリストですね」と即答。「正直、ダーティーファイトする人をリスペクトはできないです」と断罪した。

 すると「俺のことをリスペクトしていない=NEVERのベルトもリスペクトしていない=新日本プロレスのこともリスペクトしていないということだな? お前は内心、五輪の金メダルの方が上だと思ってるんだろ、この売名野郎が」とEVILの論理が一気に飛躍。「さらにプレッシャーをかけてやるよ。お前のデビュー戦は、このNEVERをかけたタイトルマッチにしてやる。俺にケンカを売ったことをとことん後悔させてやるからな」と同戦を王座戦に変更した。デビュー戦がいきなりタイトルマッチという異例の展開にウルフは「僕はまだイチ練習生の立場なので、僕の方からどうこう言うことはないんですけど。あとは会社の判断に任せます」と語るにとどめた。

 しかし話はこれだけでは終わらなかった。会見後、けたたましく鳴った記者のスマホには「EVIL」の邪悪な4文字が…。「冷静になって考えたんだが、こっちはベルトをかけるのにアイツはノーリスクなんて不公平じゃないか?」とのたまい始めた。

 不公平も何も、ウルフはベルトに関して「欲しい」とはひと言も言っていない。にもかかわらずEVILは「すべてはアイツの大物ぶった勘違いが発端なんだ。俺に負けたら、金メダリストとして受けてきた〝特別扱い〟をすべて失うべきだな。その長ったらしい髪はヤングライオン伝統の丸ボウズにして、SNSは禁止、メディア出演ももちろん禁止だ。本来なら、それでもこの俺が持つベルトの価値とは全然釣り合わないがな」と一方的にベルトをかけておいて、ウルフにもリスクを背負うよう厳命。〝NEVER・コントラ・カベジェラ〟マッチが急浮上した。

 この日は同大会が、テレビ朝日で午後10時15分から全国ネット放送されることも発表された。EVILは「この試合を最後に、アイツはしばらくブラウン管から姿を消すことになるだろうな。ま、俺に完膚なきまでに叩き潰されることで、ウルフアロンはようやくまっとうなプロレスラーとしてのスタート地点に立てるってことだ。分かったか、よく覚えとけ」と言いたい放題で通話を終了。最大の問題は、2人の試合をこの時代にブラウン管で見る人が、果たして何%いるかということだ…。