オランダ1部の名門フェイエノールトに所属する日本代表FW上田綺世(27)が絶好調だ。リーグ戦9試合11ゴールで得点ランキングトップを独走中。日本代表でも10日のパラグアイ戦で劇的同点弾、14日のブラジル戦でも殊勲の決勝ゴールを決めた。獅子奮迅の活躍ぶりに、元日本代表FW武田修宏氏(58=本紙評論家)は、オランダ1部得点王からのステップアップを期待。その〝根拠〟も力説した。

 リーグ戦11ゴールは2位に6点差をつけており、いかに驚異的なペースで得点を量産しているのかがよく分かる。フェイエノールト入りしてから2シーズンは持てる能力を発揮しきれなかったが、3季目にして日本人ストライカーがようやく覚醒した。

 現役時代に同じポジションで点取り屋として活躍した武田氏は「結果が出て自信がついたから、ゴール前で全く慌ててない。ハットトリックをした試合(19日のヘラクレス戦)の得点シーンを見ていても、中央のいいポジションから落ち着いてシュートを流し込んでいるよね。オランダでもがき苦しむ中で、点を取るための方法を確立させたんじゃないか」と成長に目を見張る。

 その上で「27歳は選手として旬の時期だし、オランダで得点王を取って(イングランド)プレミアリーグとかランクが上のリーグでやってほしいよね」と先を見据えた。欧州主要リーグの日本人得点王は、セルティック(スコットランド)時代のFW古橋亨梧(現バーミンガム)のみだが、5大リーグではないとはいえ、より高いレベルのオランダリーグで達成すれば快挙と言えるだろう。

 もちろんこの先シーズンは長く、相手の研究などで得点ペースが鈍ることもあり得る。だが武田氏は、上田がこのまま突っ走る確信めいた思いがあるという。「ブラジルとパラグアイという強豪相手に点を取ったのが大きい。一生の自信になるし、特にブラジル戦は人生が変わるゴールになると思う。(直後の試合で)すぐにハットトリックをやったわけだし、ブラジルで(元同国代表FW)ロマーリオを取材したときがあって『ゴールとは?』と聞いたら『1点が人生をすべて変えてしまうことだ』と言われたことがあるからね」と力説した。

 上田は10月の代表活動から背番号を18に変更したが、その理由としてかつてドイツ代表でエースだったFWユルゲン・クリンスマンの存在を挙げている。〝レジェンド〟に肩を並べる世界的なストライカーとなるのか、ターニングポイントがブラジル戦のゴールということになるかもしれない。