横綱が見せた〝変化〟の是非は…。元NHKアナウンサーで大相撲中継のエースとして活躍した藤井康生氏が、自身のYouTubeチャンネル「藤井康生のうっちゃり大相撲」で、横綱豊昇龍(26=立浪)の注文相撲について言及した。

 9月の秋場所14日目、豊昇龍は関脇若隆景(荒汐)戦の立ち合いで変化をして白星。ファンの間では賛否両論が巻き起こった。藤井氏は「横綱があんなことしていいのという意見もあったようです。難しいところですね。ルール上は全く問題ないということと、彼が何としても千秋楽までは(大の里に)優勝を決めさせてはいけないという気持ちも当然あったと思います。同じ横綱として」と一定の理解を示す。

元NHKアナウンサーの藤井康生氏
元NHKアナウンサーの藤井康生氏

 一方で「私自身の意見を言いますと、横綱だからという昔ながらの考えでいくと、立ち合いに変化をしてしまって、それで勝ったことはいいんですよ。でも、そこで負けてしまった時の批判の大きさ。それを考えたら、ちょっと難しい。(変化は)できないかなという気もします。堂々と行って負けた部分の批判と比べればね」と本音をのぞかせた。

 その上で「ただ、難しいのは横綱は批判を背負って戦っているようなもので、時代とともに横綱というものの矜持が変わってきていて。辞め方にしてもそうですよね。潔さという言葉がありますが、横綱らしくというね。かつての例えば栃錦、ずっと優勝か準優勝かというのを続けていて、急にパッと辞めてしまう横綱もいましたし。佐田の山も2場所連続優勝の後、その次の場所で2勝3敗で調子が悪くて引退ですよ。そういう時代と今は全く変わりましたから。みなさん、それぞれが大相撲というものを考えていただいて…」と指摘した。