西武・今井達也投手(27)が2日の楽天戦(楽天モバイル)で9回100球を投げ、2安打10奪三振で2試合連続となる3度目の完封勝利を達成。2―0で勝利したチームの連敗ストップに貢献し、自らも9勝目(5敗)を挙げて3年連続の2桁勝利に王手をかけた。

 最速159キロの速球にスライダーに加え、前回8月23日のロッテ戦(ZOZOマリン)から投げ始めたシンカーを織り交ぜながら楽天打線に二塁を踏ませぬ快投を見せた。

「無四球というところが一番(良かった)。テンポもよく投げられたと思います。とにかく毎回ゼロで抑えることを目標にして投げているので、結果的に9回まで続けられてよかった」と振り返った。

 ここ4試合(33回)でわずか1失点、防御率0・27。完全復活した今井の投球スタイルは、ある意味で投手の理想形を提示している。

 MLB関係者は「〝荒れ球〟をコントロールできる数少ないピッチャーのひとり」と前置きし、今井の投球の特徴を次のように分析している。

「彼が右打者を相手にしている時、キャッチャーは一度もインコースにミットを構えない。それはスリークオーターで投げる彼の投球の基本であるストレートが常にシュート回転しているから。外角に構えておけば、ナチュラルに威力のあるシュートがインコースに食い込んでくる。その特徴から右打者は安易に踏み込めず、左打者にとっては外に逃げていく球になる。これが投球のベースになっている」

 まだ今井が、この〝ストレート〟を持て余していた駆け出しのころ、右打者への捕手の内角要求に苦しんでいた。

 しかし、ある時期からシュート回転を矯正するのではなく、それをどう生かすかという方向にシフトチェンジ。自分の特長を生かした最善を考え、試行錯誤を繰り返した結果「荒れ球を制御できる究極の〝今井スタイル〟」が完成していった。

 荒れ球を制御できなければ、四死球を連発し、打者に恐怖心しか与えない単なる「ノーコン投手」となってしまう。だが今井は、その〝荒れ球〟をゾーン内で自在に制御可能な「難攻不落の好投手」に昇りつめたという理論だ。

 今や獅子のエースは日本球界を代表するスーパー右腕として昇華。MLB各球団から熱いまなざしを向けられる存在になっている。