〝怪物〟ゴールドバーグが、12日(日本時間13日)のWWE「サタデーナイツ・メインイベント」(ジョージア州アトランタ)で、世界ヘビー級王者グンターと引退試合を戦い、絞め落とされて現役生活にピリオドを打った。

 1997年にWCWでデビューし、必殺技のジャックハマーとスピアーを武器に全米を沸かせた。WWE移籍後はザ・ロック、トリプルHらと夢の対決を実現させた。その後は10年以上リングから離れたが、16年に復帰。18年にWWE殿堂入りを果たすと、20年には最高峰のユニバーサル王座を53歳で戴冠した。

 ラストマッチは22年2月のローマン・レインズ戦以来、3年5か月ぶりの試合で、世界ヘビー級王座がかかっている。勝てば現役続行も示唆していたゴールドバーグは、アトランタの「ゴーバー!」チャントを浴びながら突進。ラリアートからデッドリードライブで投げ捨て試合をリードした。

 ただ、王者グンターは現役最強の呼び声まである強敵だ。ゴーバーは場外で強烈なチョップをくらうと、スピアーをかわされ場外バリケードに突っ込み失速。何とか反撃に出て、スピアーを放つが、またも王者にかわされてレフェリーに誤爆。審判不在をいいことに、グンターはゴーバーの左ヒザのプロテクターを外して、怪物を殴りつけた。

 さらに場外に下りて、観客席最前列にいたゴールドバーグの愛息ゲイジさんを突き飛ばした。この間にスタミナを回復させたゴーバーは、リングに戻った王者をスピアーで吹っ飛ばす。続けてこん身のジャックハマーで叩きつけた。完璧に決まったものの、ゴーバーは左ヒザの激痛でカバーが遅れた。代わりのレフェリーのカウント開始にも間があり、カウント2で返された。これで万策尽き、グンターの胴締めスリーパーで捕獲された。必死に耐えたが、最後は絞め落とされて失神負け。58歳の怪物は奇跡を起こせず、最強王者に玉砕した。

 試合後のリングにはゲイジさんら家族、WCW時代の同僚でWWE殿堂者のダイヤモンド・ダラス・ペイジ、ジョシュ・バーネットら友人が上がり、セレモニーに立ち会った。ゴールドバーグは「アトランタで負けたことは一度もないので、ちょっと調子が悪い状態で試合に臨んだことを謝りたい。世界中から100人を超える友だち、家族がここに来てくれている。本当に感謝の気持ちでいっぱい。アトランタのファンたちは本当に素晴らしい。愛しているよ。君たちがいなければ、俺は何も成し遂げられなかった」とスピーチ。

 猪突猛進の試合スタイルを貫いた怪物は、穏やかな笑みも交えてリングを去った。