参院選(20日投開票)の比例代表に自民党から立候補している鈴木宗男氏が日本列島の北から南まで縦断する選挙活動を敢行している。

 北海道で演説した同日中に沖縄入りすれば、1日に20か所を回る秒単位のスケジュールで、影武者の存在までささやかれるほどだ。

 選挙時の宗男氏の演説日程は驚愕の一言だ。公示日は北海道・札幌で第一声を行った後、新千歳空港から中標津空港に移動し、夕方には本土最東端で北方領土を望む納沙布岬で演説。根室、釧路で遊説した後に、釧路空港から羽田空港に移動。初日はこれにて終了かと思ったが羽田で乗り換え、沖縄・那覇入りしたのは午前0時前だ。

 2日目は朝一で日本最西端の与那国島で遊説後に日本の有人島最南端の波照間島にセスナ機で飛んだ。その後も石垣島、宮古島と遊説し、那覇での演説後に東京へ戻ったが、3日目は朝一で神戸へ飛び、大阪の梅田、難波で歌手の松山千春とマイクを握れば、東京にとんぼ返りし、銀座、有楽町、新橋、品川を巡って、札幌に入った。

 5日目は20か所を巡った。札幌から十勝管内に入り、8時から30分刻みで演説と移動の連続。宗男氏は「36度の熱中警戒アラームが発せられての街頭はある種の〝行(ぎょう)〟」と言いながらも「夏は暑い方がいい」と涼しい顔だ。

 中選挙区時代に広大な北海道を地盤にし、その後も北海道選挙区、比例代表と選挙エリアは拡大していったが、ドブ板の手法は変わらない。陣営からは「鈴木宗男は3人いるんじゃないか」「48時間働いている」と冗談交じりに影武者存在説や超人ぶりが伝えられるのも無理はない話だ。

 宗男氏のパワーの源となっているのは、政治活動を続けることはもちろん、娘の鈴木貴子衆院議員の支えもある。これまで所属政党が異なることもあって、貴子氏と一緒の選挙活動は制限されていたが、23年ぶりに自民党に復党し、晴れて親子二人三脚でマイクを握ることができるようになった。

「昭和、平成、令和と歩んだ政治家の決意を見てもらいたい」と気迫はみなぎっており、日本全国を飛び回る。選挙最終日までに列島3周分(3万6000キロ)近くを走破しそうだ。