新日本プロレス4日の東京武道館大会で、IWGP GLOBALヘビー級王者のゲイブ・キッド(28)が、棚橋弘至(48)の挑戦を退け初防衛に成功した。「バレットクラブ・ウォー・ドッグス」の一員ながら揺るがぬ〝新日本愛〟を持つゲイブは、団体の未来を背負う覚悟を表明。2021年東京五輪柔道男子100キロ級金メダルのウルフ・アロン(29)にも〝闘魂注入〟を予告した。
来年1月4日東京ドーム大会で引退する棚橋を挑戦者に指名したゲイブは、ハイフライフローを浴びるなど怒とうの猛攻にさらされた。それでもハイフライアタックをカウンターのナックルパートで迎撃し、形勢逆転。一気にレッグトラップパイルドライバーをさく裂させて3カウントを奪った。
試合後は、コロナ禍の2022年に精神的に不安定になっていた際、相談に乗ってくれていた棚橋への感謝を口にした。「棚橋さんがいなかったら生きてなかったかもしれない」と振り返りつつ「新日本プロレス、大丈夫だ。棚橋さん、愛してま~す!」と日本語でマイクアピールした。
暗黒時代と呼ばれた00年代の新日本プロレスを復活に導いた立役者は棚橋だった。時は流れ、新日本は再び窮地に陥っている。コロナ禍以降は動員に苦しみ、オカダ・カズチカ、内藤哲也と主力選手が相次いで退団。そんな状況下にあって、強烈な団体愛を打ち出すゲイブは取材に対し「変化が必要だ。何も変わらなければ、より多くの観客をビルに詰め込むことは期待できない。もちろん、俺一人だけではできない。でも棚橋を倒して、俺が本当にこの会社を背負って立つ人間だと分かってもらえただろう。木谷(高明)オーナーと棚橋社長に面会を申し入れ、何をすべきか話し合うつもりだ。信じてくれ、俺はこの会社を変えるつもりだ」と、棚橋の〝後継者〟に名乗り出た。
明るいニュースもある。来年1・4ドームでは超大物ウルフのデビューも決定。ゲイブは「会社にとって良いことだと思う。彼を応援するために新しいファン層が生まれるだろうし、俺はいつものように真のストロングスタイルを見せる」と歓迎しつつ「近年の新日本プロレスはイメージを失っている。以前も言ったように、米国のコピーになってしまった。俺はみんなに新日本プロレスのイメージを思い出させる」と決意表明した。
「もし俺がウルフとリングに上がることがあれば、ストロングスタイルで打ち負かす。彼はまだプロレスの経験もないし、〝マッドマン〟と対面するなんて考えられないだろう。だから俺は彼に『ガンバッテ』と言い聞かせる。俺の前に立ちはだかるまではな。その時が来たら、他の皆と同じようにぶん殴ってやる」
団体を愛する気持ち、背負う覚悟に国籍は関係ない。絶大な支持を集めつつあるゲイブが新時代の主役となれるのか、注目だ。












