自称〝女子プロ界の人間国宝〟こと高橋奈七永(46)が、約28年10か月のプロレス人生に幕を下ろした。
昨年12月に現役引退を表明し、団体の旗揚げ1周年記念大会(24日、東京・国立代々木第二体育館)で行われる引退試合では青野未来と激突した。
この日も元気よく入場した高橋は、会場を練り歩いて、大パッションコールを浴びた。試合でも強烈なパワーファイトで青野と激闘を繰り広げる。15分過ぎても両者の勢いは止まらず、高橋が冷蔵庫爆弾を投下すると、青野も得意のスタイルズクラッシュを決め、両者はうずくまってしまった。
再び立ち上がった高橋は必殺技ワンセコンドEXを狙ったが、青野に強烈な蹴りを連発されて意気消沈。最後は自身の技であるワンセコンドEXをくらい、22分4秒で3カウントを献上した。
試合後、マイクを持った高橋は「青野、高橋奈七永の28年の重み、重たかっただろ? お前はこの重みを背負う必要のある人間なんじゃねの? これからの青野のことも私は見ていくから、お前もっとパッションしていけよ!」と青野にメッセージを送り「体すげえ痛いんだけどさ、もうちょっとやらせてください」と延長戦を提案。
1人1分のエクストラマッチが急遽始まり、次々と出てきたマーベラスの暁千華、山岡聖怜、天麗皇希、そして憧れていた堀田祐美子、デビュー戦の相手でタッグ「ナナモモ」の相棒・中西百重と対戦。一人ひとりと1分間ずつ激しい攻防を繰り広げ、最後の時間を噛みしめた。
5人掛けの結果は聖怜に敗れ、0勝1敗4分け。それでも満足気な表情で天井を見つめると「堀田さんに憧れて全女(全日本女子プロレス)に入って、モモとデビュー戦の相手をして、お互い引退試合もしあったね。歴史に名を刻んだんじゃないかな。これで私は成仏できると思います。ありがとうございました!」と絶叫した。
高橋は1996年に全日本女子プロレスでデビュー。2011年にスターダムの旗揚げに携わり、15年にシードリングを設立し、社長を務めた。22年にシードリングを退団すると、フリーとして活躍。24年5月からマリーゴールド旗揚げメンバーとして、団体を盛り上げてきた。
引退セレモニーには、豊田真奈美さんや愛川ゆず季さんなど縁深いメンバーが集結。最後には母から手作りの花の冠を贈られ涙し、引退の10カウントゴングを聞いた。
最後に高橋は「プロレスが私の人生の生き甲斐でした。そしてプロレスが私にパッションを与えてくれた。この私の姿が、みんなのこれから歩く一歩になれたらうれしい」とメッセージ。林下詩美、岩谷麻優、青野、聖怜に騎馬で担がれ、笑顔でリングを後にした。














