レジェンド超えに期待大だ。大相撲夏場所13日目(23日、東京・両国国技館)、大関大の里(24=二所ノ関)が大関琴桜(27=佐渡ヶ嶽)を寄り切りで下し、初日から13連勝。2場所連続4度目の優勝を果たした。石川県出身の大の里は、初土俵から所要13場所で横綱昇進が確実となった。年6場所制となった1958年以降で、地元が同じ輪島の21場所を更新し最速記録となる。大スターの誕生へ、故郷からは「輪島超え」を期待する声が上がっている。
驚異のスピードだ。13日目に優勝が決まるのは、2015年初場所の横綱白鵬以来10年ぶり。取組後に大の里は「落ち着いて伸び伸びと、何も考えずに思い切っていけた。こんなに早く優勝が決まるのは、自分としても予想していなかったのでうれしい。横綱昇進? まだ終わってない。残り2日間集中して頑張る」と語った。
この日に地元・津幡町では、パブリックビューイングが開催されていた。「今日も石川で集まって応援してくれてうれしかった。(場所後に)いい報告がしたい」と充実した表情を見せた。
大の里は23年夏場所で、幕下10枚目格付け出しデビュー。所要13場所での横綱昇進は、昭和以降で羽黒山、照国の16場所を抜き最速となる。石川出身では第6代阿武松、1973年に昇進した第54代輪島に続き、52年ぶり3人目の新横綱誕生となる。
輪島の遠縁で「しのぶ会」の瀬戸三代氏(69=七尾市議会議員)は「大の里関の活躍で、石川県中が大いに盛り上がっている。話題性が抜群で、地元のあいさつ回りでも『昨日の大の里はどうだった?』という話ばかり。いろんな話が膨らんで『輪島はすごかったな』と言ったり、にぎやかな雰囲気をつくっている」と地元での注目度の高さを明かす。
歴代7位となる14度の幕内優勝を達成した輪島は「黄金の左」と称され、横綱北の湖とともに「輪湖時代」を築いた。
瀬戸氏は「輪島関は相撲の形がきれいだったし、左手でまわしを取ると、必ず勝つという安心感を与えていた。だから黄金の左と言われていた」と取り口を説明。その上で大の里について「右四つにキレがある。(ほかの力士とは)スピード感が全然違うし『なんでもこい!』という感じがする。輪島関よりも体が大きいし、輪島関を超える感じはする。今までにない大横綱になる可能性がある」と大きな期待を寄せた。
昨年の元日には能登半島地震が発生し、現在も一部地域で復興作業が続く。今場所前の4月には七尾市と津幡町で春巡業が開催され、大きな盛り上がりを見せた。
瀬戸氏は「大の里関の活躍が能登のお年寄りや相撲ファンにとって、勇気と希望を与えてくださっている。本当にありがとうと言いたい。能登に横綱として凱旋してほしいし、そうしたらみんな元気になる。それが横綱の役割だと思うし、みんな期待している」と熱望した。
大の里が故郷の希望となり、角界をけん引していきそうだ。












