新日本プロレスのタイチ(45)が、電撃退団が発表された「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」の内藤哲也(42)の介錯人に名乗りを上げた。内藤はBUSHIとともに5月4日福岡大会で新日本のマットを去る。ラストシリーズの抗争相手となったタイチは、自身の新日本初参戦時の対戦相手だった内藤とのドラマを振り返りつつ〝恩返し〟を予告した。

 プロレス界に大きな衝撃を与えた内藤の電撃退団。タイチは敵対関係にありながら発表時から決断に理解を示し、団体にメッセージを発してきた。「今回のことで2人にふざけんなって気持ちはないし、なんとなく気持ちも分かる気もするし。双方に原因はあるんだろうから、会社は今後そういう原因を作らないように…(高橋)ヒロムも言っていたけど、今こそ一丸になる時じゃないのって」と訴える。

 今シリーズは福岡での最終戦(タイチ&海野翔太&石井智宏&TAKAみちのく vs 内藤&鷹木信悟&ヒロム&BUSHI)を含め、全戦で内藤の対角に立つ。何の因果か、タイチが新日本に初参戦した2006年7月の札幌大会で、対戦相手の一人にいたのが、当時デビュー2か月の内藤だった。「『一番下っ端が相手してやる。シングルマッチやれ』みたいに挑発されて…あれから19年、俺が最後の相手をするのもドラマだなって。だから、俺なりのやり方で送り出してやりたい」と感慨深げな表情を浮かべた。

 中でもタイチが重要視しているのが、26日広島大会だ。石井とのコンビで内藤&ヒロムの師弟タッグの最後の相手を務める。「あのタッグをキレイに終わらせて、勝てば発言権も出てくるだろうし。俺と石井とトモがそのままタッグ(王座)に挑戦してチャンピオンになれば、また中心になっていけると思う」。トモとは石井のことなので3人ではなく2人の話で、ベルト戦線も視野に入れている。

「俺が自らの手で内藤を沈めて、内藤に対しても『お前が去っても大丈夫だよ』って。俺や石井やトモがいるし、心配ないってところを見せないと。ファンも会社も不安かもしれないけど、俺だって石井だってトモだって同じ時代を支えてきたメンバーだから」と、内藤という看板選手が去った後の団体が不安視されないためにも、必勝を義務付けた。

「介錯するとしたら、どうやったって俺でしょ。ここで最初に相手してくれた恩返しをしてあげようかなと。ヘビー級になったキッカケとか、19年の間にいろいろあったしね。だから心配せず、気持ち良く新日本プロレスからアディオスしてくれ」。別れは予告もなく突然にやってきた。2人の物語にはどのような結末が待ち受けているのか――。