目指すは世界の頂だ――。1月下旬に行われた卓球の全日本選手権男子シングルスは、松島輝空(木下グループ)が初優勝を飾った。17歳8か月での日本一は、張本智和(トヨタ自動車)、水谷隼に次ぐ歴代3位の年少記録となる快挙だ。幼少期から国内外で存在感を示すも、2024年パリ五輪は代表から落選し、リザーブとして同行。悔しさをバネに進化を遂げる次世代エースが、本紙の単独インタビューに応じ〝五輪金メダル〟への思いを激白した。
ライバルの雄姿を眺めることしかできなかったパリ五輪から約半年。エース・張本らを破って初めて日本一に輝いたサウスポーは、より強い覚悟を抱くようになった。
松島 昔から五輪を本気で目指しているつもりだったけど、パリ五輪でリザーブだったのは本当に悔しかった。次は絶対に代表に選ばれるという強い気持ちでいっぱいです。金メダルを取りに行かないと絶対メダルは取れないと思っているので、2028年ロサンゼルス五輪に出て金メダルを取るという思いで頑張っています。
金メダルに憧れを抱いたのは4歳の頃。当初は口だけだったと振り返るが、小学生時代には本気で狙うようになった。早くから一番を意識してきたからこそ、自身の現在地を冷静に分析している。
松島 欧州の選手にはだいぶ負けなくなったけど、まだまだ強い選手はいる。中国の選手は世界ランキングが下の選手には勝っているが、上の選手にはまだ勝っていない。まだ世界のトップ10に入れていないけど、トップ10に入る実力はあると思っています。まず気持ちの面で切れないこと、そして、技術面の一つひとつの精度をもっと上げることが今は大事かなと思います。
卓球一家の長男として生まれ、当たり前のように卓球と接してきた。卓球とともに人生を歩む上で、腹をくくって向き合っている。
松島 卓球は仕事みたいな感じだと思っています。たぶん仕事ってそんなに楽しくないと思いますし(笑い)。でもやっぱり負けたら悔しい気持ちになるし、練習はキツいし、楽しくない部分は多いけど、逆に全日本で優勝した時のうれしさや喜びは忘れられない。勝ってうれしい、負けて悔しいみたいな気持ちのおかげで卓球を続けられていると思います。
パリ五輪は団体戦の3位決定戦でフランスに敗れて4位。個人でもメダルはなかった。それだけに、ロサンゼルス五輪は自身が中心となって日本をけん引していく構えだ。
松島 やっぱり尊敬している選手は馬龍(中国)選手で、あんなふうに本当に安定した選手になりたいです。今後の目標としては、まずロサンゼルス五輪のシングルスに出てメダル、将来的には必ず五輪で金メダルを取れるようにやっていきたいです。
☆まつしま・そら 2007年4月29日生まれ。京都府出身。元実業団選手の両親のもとで卓球を始め、小学1年から世代別の全日本選手権で6連覇を果たした。2021年世界ユース選手権U―15では3冠を達成するなど、早くから国際大会でも活躍。24年パリ五輪代表は逃すも、25年全日本選手権でシニア初優勝を飾った。25年世界選手権はダブルス種目でメダル獲得に挑む。好きな食べ物はせんべいで、海外遠征に持って行くこともある。172センチ。











