阪神は16日の広島との練習試合(宜野座)に0―11で完敗。投打に精彩を欠く試合内容で、開幕カードの対戦相手でもある新井鯉になすすべもなく土をつけられた。
この一戦には高卒3年目の井坪陽生外野手(19=2打数無安打)や茨木秀俊投手(20=2回3安打1失点)、2年目の山田脩也内野手(19=2打数無安打)など、将来性を買われた一軍の宜野座組に抜てきされた若虎が多く出場。だが、いずれも目立った成績を残すことはできなかった。
次の10年を主力として担う若手選手の発掘&育成は、差し迫った重要テーマだ。近本、中野、大山、佐藤輝らの日本一メンバーは、年齢的にも20代後半から30代前半で最も脂が乗った時期。その一方で、投打の主力メンバーがほぼ固定化されてしまい、下からの突き上げに乏しいという課題も複数の球団OBや関係者たちから指摘されている。
今春の虎キャンプでは、今のところ目立ったアピールに成功した若手選手がほとんどいない。それでも藤川球児監督(44)は「まずは経験豊富な主力選手たちと若手を同じ土俵で練習させて、自身の課題を認識させる。これを避けて育成はできないので」と辛抱強く若虎の強化に向き合う構え。自身も高卒ドラ1として阪神に入団し、一軍に本格的に定着するまで6年以上も要した経験があるだけに、選手が独り立ちする難しさは、身に染みて理解しているのだろう。
この日、虎キャンプ地の宜野座を訪問していたのは、世界的な俳優にして筋金入りの虎党としても有名な渡辺謙(65)。この日、無安打に終わってしまった井坪、山田への期待についても問われたが「毎試合ヒット打ってたらとっくにレギュラーになってるって(笑い)」と意に介さず「去年の前川や一昨年の森下のような素材はまだいないけど、キャンプもまだ半ばですしね」と泰然自若だ。
持続可能なチームづくりのために最も必要なのは適度な新陳代謝の積み重ね。辛抱の春の先にこそ、実りの秋が待つと信じる。












