【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#602】2014年に公開されて以来、現在も高い人気を誇っているホラーゲーム「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」(略称FNAF)をご存じだろうか。
とあるピザ店にあるアニマトロニクスと呼ばれる機械人形の夜間警備を行うというゲームで、勝手に動き出す人形たちの襲撃を、監視カメラやセキュリティードアの開閉、ライトなどを駆使してかいくぐるというものだ。分かりやすく言えば、「だるまさんがころんだ」である。
本作で登場する人形たちはクマやウサギ、キツネやヒヨコを獣人化したようなものとなっているが、襲撃の際は本来のかわいらしさを一変させる非常に不気味な風貌へと姿を変える。その造形を含め、背景にある謎めいたストーリーと共に絶大な人気を獲得し、こんにちまで多数の続編やスピンオフ作品が展開されている。
そう、彼らはあくまでゲームの中の怪異であるはずなのだ。だが、実際に目撃をした、あるいはそれを撮影したという報告が少なからず存在しているのだ。
FNAFシリーズ3に「スプリングトラップ」という人形が登場する。「ボニー」というウサギをモチーフにしたキャラクターがベースとなっており、過去作に比べてより一層おぞましく朽ちた姿をしており、また本作において最も重要な役割を有している〝キャラクター〟でもある。
そんなスプリングトラップをとらえたという写真が、SNS上にアップされ話題になったことがある。詳しい出どころは不明だが、その写真には夜間の電灯に照らされて影を伸ばしてたたずむ、スプリングトラップとおぼしき存在が写っているのだ。遭遇した撮影者は、撮影直後に急いで逃げたのだという。
架空のキャラクターが現実で目撃されるという事例は「まっくろくろすけ」や「パックマン」「八尺様」などいわゆる妖怪を言える存在も含めて過去にいくつも寄せられているが、このスプリングトラップもそのような類いのものなのだろうか。
実は、この画像は検証によってフェイクであることがすでに判明している。発端はツイッター(現X)の「スプリングトラップ・フォー・スマッシュ」というアカウントが作成した画像であり、そもそもは「大乱闘スマッシュブラザーズ・アルティメット」にこのスプリングトラップを追加してもらうためのキャンペーンの一環だったというのだ。画像自体も、フォトショップによる加工が確認されている。
FNAFには、この他にも「FNAFテーマパーク」なる動画も出回っており、入口にフレディ(クマの機械人形)のモニュメントと「FNAF ワールド」というロゴをこしらえ、多くの入場客が映る中で、リアル機械人形が稼働しているという風景を撮影したものとなっている。
だが、こちらも「レゴランド」というレゴブロックでおなじみのレゴ社が開設したテーマパークの風景動画を加工したものであることが判明しているという。
事実を知ってしまうとなんてことはないかもしれない。しかし、このような都市伝説が出現してしまうのも、人気作品、それもホラーだからゆえの宿命であるのかもしれない。












