自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に向けて、小泉進次郎元環境相による〝小泉劇場〟が始まった。土日続けて都市部で大規模な街頭演説を行い、支援議員や支持者に囲まれた。なかでもキングメーカー菅義偉元首相が「日本のかじ取りを託したい」と太鼓判を押したのは大きい。さらに、父親の小泉純一郎元首相や妻の滝川クリステルが駆けつければ〝小泉旋風〟となりそうだが…。
7日に東京・銀座四丁目交差点で約5000人を集める演説をし、翌8日には神奈川・JR桜木町駅前で約7000人の聴衆に対して総裁選への支援を訴えた小泉氏。次から次へと神奈川県選出の国会議員が応援のあいさつをするなかに、菅氏の姿があった。
マイクを握った菅氏は「なんとしても今回の総裁選挙は小泉進次郎さんに日本のかじ取りを託したい、そんな思いで皆さんと一緒になって応援をさせていただいております」と支持を表明。小泉氏と菅氏は近い関係にあるため総裁選でも菅氏は小泉氏を支援するとみられてきたが、意外にも公式に表明するのは初めてとなる。
菅氏らの応援を受けて小泉氏は「自民党を本当に変えるのなら改革を唱えるリーダーではなく圧倒的なスピードで改革を前に推し進めることができるリーダーを選ぶことです」と力説した。
世界に対抗できる産業を作るための聖域なき規制改革、選択的夫婦別姓の導入など人生の選択肢を増やすための政策、そして、自民党の政治とカネを巡る体質を変えるための政治改革の3本柱を首相としてやりたいことだと訴えた。
小泉氏は環境相以外の閣僚経験がないだけでなく、幹事長など党の主要ポストもやっておらず、経験不足が指摘されることが多い。それだけに「総理総裁になったら足りないところを私以上の力をもって支えてくれる完璧なチームを作ります」と、〝チーム進次郎〟を結成するとした。
また「この総裁選期間中も『あいつは毎日成長しているな』と成長している姿を見ていただいて、これだったら託せると思っていただけるような戦いを全身全霊で戦っていく」と宣言した。
自民党内では麻生太郎副総裁と菅氏の2大キングメーカーがこの総裁選の行方を握っているとされてきた。麻生氏は麻生派として河野太郎デジタル相を推すと明言。一方の菅氏は小泉氏に乗ることとなった。
勢いは小泉氏にありそうだ。永田町関係者は「出馬表明会見で知的レベルを問われた際の返答の評判がいい。『さすが、進次郎』となっている」と追い風が吹いている。しかし、自民党関係者は「石破茂氏が強そうだ。たった一言で情勢は逆転するからまだ分からないよ」と指摘した。
ダメ押しするために父親・純一郎氏と妻・滝クリの投入はないのか。ともに知名度が高く、実現すればインパクトは大きい。前出の自民党関係者は「ないだろうね。純一郎氏は息子の応援にやってくるような性格じゃないよ」と性格面から否定。また、陣営関係者も「滝川さんを応援に呼んだらマスコミもネットもどうせ好き勝手書くでしょう。批判されるのだから呼ばない方がいいよ」と、消極的な考えを示していた。
逆に言えば、小泉氏だけでも大丈夫という自信の表れでもある。家族のサポートは影で、となりそうだ。












