新日本プロレス4月6日東京・両国国技館大会でIWGP世界ヘビー級王者・内藤哲也(41)に挑戦する「NEW JAPAN CUP(NJC)」覇者・辻陽太(30)が、決戦に秘める思いを明かした。
NJC初制覇で新時代の扉を開き、「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」同門王座戦が実現。〝春の両国〟で内藤に挑戦することは、辻にとって特別な意味を持つ。
それは2016年4月のこと。当時の辻は大学卒業後に人材派遣会社に就職するも、自問自答の日々を送っていた。「それまでアメフトをやってきて、プレーヤーとして注目される存在として生きてきたんですよ。大学2年からレギュラーになって、クオーターバックを張り続けて…。でもいったん社会に出て、表舞台に出られない自分に悶々とした部分があったんです。このままでいいのかなと」
そんな辻の目に入ったのが、16年4月10日両国大会でIWGPヘビー級王座初戴冠を果たした内藤の姿だ。「たまたま深夜に録画していた『ワールドプロレスリング』を見たんです。そこで内藤さんがせっかく取ったベルトを投げ捨てる姿がかっこよくて、当時の自分には刺さったんです」と振り返る。
プロレスへの憧れとともに、大学時代に都内の駅で棚橋弘至に写真を撮ってもらった際に「いい体してるね。プロレスやらないの?」と声をかけられた記憶がよみがえった。「このまま会社の一部として人生を過ごすのか、憧れたプロレスラーにチャレンジするのか…自分の葛藤が生まれたんですよ」と悩んだ末に一念発起し同年8月に退社。アニマル浜口ジムでトレーニングを積み、12月の入門テストで見事合格を果たした。
人生の転機となった「ベルト放り投げ事件」からちょうど8年後の両国。辻はメインイベントで内藤とタイトルマッチを戦う。「あれがプロレスラーになろうと奮い立ったきっかけです。こじつけと言われるかもしれないですけど、あの時テレビの前で悶々としていた自分が、8年後に内藤さんの目の前に立てるようになった。ただ、立つだけじゃ俺は満足しない男なので。両国のリングでベルトを取ってこそ意味があると思ってます」。数奇な運命に導かれ、憧れた男からプロレス界の頂点をつかみ取る。











