オカルト評論家・山口敏太郎氏が都市伝説の妖怪、学校の怪談、心霊スポットに現れる妖怪化した幽霊など現代人が目撃した怪異を記し、妖怪絵師・増田よしはる氏の挿絵とともに現代の“百鬼夜行絵巻”を作り上げている。第176回は「エンジェルさん」だ。

「コックリさん」と同じく降霊術の一種である。やり方はほとんどコックリさんと同じである。

 机の上に「はい」「いいえ」「女」「男」「鳥居のマーク」「0から9の数字」「五十音表」を記入した紙を用意しておく。そして10円玉(あるいは5円玉)を置く。後は複数人で10円玉を指で押さえて質問していく。

「エンジェルさん」も名前が違うだけで基本的には同じである。なお、学校によって一部独特のやり方をしているところもある。

 ある学校では、最初に五十音の文字表を用意し、ペンと紙と共にロッカーに収納する。そしてあまり関係のない話を参加者でしまくる。すると全員が一斉に黙ってしまう瞬間がやってくる。

 これこそがエンジェルさんがやってきた証拠なのだ。ロッカーの中の紙には聞きたかったことの答えが書いてある。

 ある人の体験によると、ロッカーからものすごい音がして、クラス全員が黙りこくってしまった。ロッカーの中を見てみると痩せた中高年の女が入っていた。その女は「死んだ。2人とも死んだ」と言って消えた。ロッカーの中を確認すると、昔の生徒がやったエンジェルさんの紙がロッカーの中から出てきた。

 ベテラン教師がその紙を見ると昔の生徒の名前が書いてあった。早速、昔の名簿を引っ張り出して電話を掛けてみると2人とも連絡がつかなかった。怖くなりベテラン教師はそれ以上追究することをやめたという。

 それにしてもエンジェルさんとは一体何者であろうか。コックリさんは狐狗狸さんと書くように狐や狸など、動物霊がついてくることが一般的である。エンジェルさんは所属先のないフリーの天使であろうか。