連続起業家でGAテクノロジーズ(タイランド)の代表取締役CEOを務める安藤功一郎氏(42)が説く成功する起業家への道と運の操り方とは――。現代版「マネーの虎」であるユーチューブのリアリティー番組「令和の虎」で虎(投資家)としてレギュラー出演している安藤氏が「覚悟がすべてを変える 運とお金の正体」(青志社)を刊行。自らの半生を振り返りつつ、起業家を目指す者たちへのアドバイスを送った。
日本はこの先、人口減少し、AI(人工知能)が人の仕事を奪うことは確定的だ。それを見越して生きていかなければならない。
安藤氏はこう語る。「みんなが起業家になりたいわけではないでしょうが、お金もうけのことを考えることは大切です。お金もうけが得意か苦手か、好きか嫌いかを分かるだけでもいいと思うんです。生き方を決められますから。例えば、社長になりたいけど、お金もうけが苦手って人は、借金を背負うだけなので起業はあきらめた方がいいです。職さえ選ばなければどんな仕事をしても食っていけます。お金もうけが大好きで、得意な人は起業すればいいんです」
起業するにしても、勤め人になるにしても、誰もが成功できるわけではない。イグノーベル賞経済学賞を受賞したアレサンドラ・プルキーノ氏らによると、成功するには能力や努力よりも運が重要だという。その運を操る方法があるという。
「自分の人生を振り返ってみて、不幸の後は幸運になり、幸運の後は不幸になるんです。だから、ビジネスで運をつかみたい僕は、プライベートとか遊びとかで自分から悪い運を使う、つまり不幸になるんです。例えば、カジノで大負けする。僕はギャンブル運がないので、カジノで必ず負けると分かってますから。そしたらビジネスで幸運をつかめるんです。世界中の大金持ちって、こういう運の操り方を分かってるんじゃないかな」
そんな安藤氏はタイでのビジネスで成功をつかんでいるが、他に狙い目の国はどこだろうか。
「絶対にインドです。人口が多い国は経済が上がりますから。インドで起業して成功したら、すごいことになりますよ。中国と違ってインドは世界から浮いてないし、英語圏なので、成功したら爆発します。次に首都の人口密度が高いフィリピンもいいです。働き手の若者が多い人口ボーナス中ですし、英語圏。英語は汎用性が高く、カタコトを含めると英語を理解する人は世界の2人に1人。英語はやっておいた方がいいですね」
さらに企業のアイデアについてもアドバイスを送る。「日本人の武器ってホスピタリティーやおもてなしの心で、日本にある商品のクリエーティブ力ってすごいものがあります。だから、日本に当たり前のようにあるけど、インドにないものを持っていけばいいんです。日本で当たったものなら、インドでも10中8ぐらいは当たります」
安藤氏は起業家であると同時にタイのムエタイ選手でもある。趣味ではなく、仕事としてやっており、5団体のうちの一つのフェザー級チャンピオンだ。「人に『挑戦せよ』『あきらめるな』と言ってますが、その言葉どおり、自分も努力が報われると信じて、挑戦を続けられるのがムエタイなんです」と話している。
☆あんどう・こういちろう 1981年8月10日生まれ。神奈川県出身。大学卒業後、中古車販売・買い取りのガリバーに入社し、2年で東証1部上場企業の当時最年少部長に昇進。退職後、2005年にタイへ渡り起業。旅行会社他8社を経営。7社をM&Aで売却するなど連続起業家として有名になる。12年日本人駐在員向けの不動産会社ディアライフを設立。22年東証グロース上場企業のGAテクノロジーズと経営統合し、現在は同社の執行役員として海外事業を担当。GAテクノロジーズ(タイランド)の代表取締役CEOを務める。













