お世話になっております。数年ぶりに起動したゲームは、止め時が分からなくなることが多い〝ぼっち記者〟です。26日に取材させていただいた「RTA in Japan Winter2023」の模様を紹介するリポート・後編をお届けします。6日間にわたって行われるイベントの雰囲気を、少しでもお伝えできれば幸いです。

 今回も観覧・取材させていただいたRTAについてご紹介させていただきたいのですが、その前にまず、前編でちゃんと触れていなかったイベントの基本情報を2つお伝えできればと思います。

 まず「RTA in Japan」についてですが、チャリティーイベントとして開催されています。イベントで得られた収益は、税金等を除いた金額が「国境なき医師団」へと寄付されます。そのため前編でも紹介した併設された会場では、国境なき医師団の取り組みについて紹介する展示も行われています。その中では、2020年以来の「RTA in Japan」に関連した寄付金の総額が9000万円を超えていることも説明されていました。ゲームを楽しむということを出発点に、無理のない形で社会貢献ができるという点も、このイベントの大きな特徴となっています。

国境なき医師団についての説明
国境なき医師団についての説明

 加えてもう1点だけ…。今回のイベントは、入場登録をした方であれば、どなたでも入場できるイベントなんです。新型コロナウイルスワクチンの接種完了を証明できるものが必要ではありますが、事前抽選制ではありませんので、興味のある方は会場に足を運んでみてくださいね(入場者数が集中した場合に、入場制限がかかることはあるということです)。

 実際に開幕当日の観覧の方に話を聞くと、初の〝現地参戦〟だという方が多くいらっしゃいました。特にここ数年から配信を見始めた方が、意を決して入場したというケースが多い様子。若い年代の方や女性の方もいらっしゃって、新しい風が吹き込んでいるという印象でした。どんな方が入場されても、浮くということはあまり想像できない雰囲気でしたので、RTAに触れる1歩目としては、最適かもしれませんよ!

 それでは、改めて当日取材にご協力いただいたRTAタイトルを一部ご紹介。まずは『ドーナツ・ドド』からです。こちらはデザインや音楽は「1980年代のアーケードゲーム」をほうふつとさせるものの、実際の発売時期は2022年という、〝バリバリ令和〟の2Dアクションゲームです。

 内容は、ステージに配置されたドーナツを全て取り、最後に大きなドーナツに触れることができればクリア、というもの。当日は全5ステージをそれぞれ3段階の難易度で走破する形式でRTAが披露されました。

 走者のゆきのすけ氏は世界最速の記録を持つ方で、解説のえりんぎ氏も2位の記録の所有者。ゴールデンコンビでのRTAは、終始軽快なテンポで進行しました。

 一定のパターンで敵キャラや足場等が動くため、クリアする上では〝最速周期〟のルートがあるといいます。操作ミスがあるとその道筋からは外れてしまいますが、その際は〝アドリブ〟を効かせてタイムロスを最小限に抑えるとのこと。結果的には計15ステージを9分1秒でクリアされました。ゆきのすけ氏は「細かいミスはありましたけど、めちゃくちゃ早いタイムが出せたので満足しています」と安堵した様子で出番を終えました。

えりんぎ氏とゆきのすけ氏㊨
えりんぎ氏とゆきのすけ氏㊨

 終了後お2人にこのゲームの魅力について質問すると、ゆきのすけ氏は「やっぱりBGMですね…」と音楽に言及。確かに聞いているだけで私もテンションが上がりましたし、現在はサウンドトラックがCD・レコードでも発売されているそうです。さらに同氏は「あとは何度やり直しても癖になるところですね」と〝やり込み適性〟も説明。これには解説のえりんぎ氏も「やっててストレスがないんですよ。無限に続けられますね」と同調されていました。新しくて、かつクラシカルなアクションゲーム、正直かなり触ってみたくなりましたね…!

 そして私が会場を離れる前に観覧することができた『Have a Nice Death』のRTAも、ぶっつけ本番ならではの魅力にあふれていました。このゲームは2Dアクションであることに加え、入手できる武器やスキルがランダムに決まる、〝ローグライク〟の作品でもあります。会社を経営する死神を操作し、言うことを聞かない不気味な部下たちを懲らしめるという物語もコミカルで魅力的でした。

 走者である@らんたん氏は、当日このランダム性にかなり苦しめられることに…。さくさくプレイする上で必要な武器や呪文がなかなか揃わないという、解説のべにを氏も「コメントのしようがないくらい」と表現するレベルの引きの悪さに直面したのです。@らんたん氏もこれには「マジですか…」「はぁ…」とため息をもらし、画面上のキビキビとしたプレイとのギャップで会場から笑いが起きる場面も見られました。

 それでもそこは世界最速のタイムを持つ@らんたん氏。正確なプレイで装備を堅実に集めると、後半からは運勢が上向きに。最終盤では不必要な戦闘をスキップできる展開を連続で引き当て、しっかり予定タイム内でクリアされていました。かなり振り回されたにもかかわらず「ゲームはすごく面白いので」と作品を〝布教〟しながら締めくくり。取材後に話を聞くと、条件が良ければ3分はタイムが縮まったといいます。「それでもうまくいった時は楽しいですからね」と語る姿には、ローグライクへの愛があふれていました。

 時間の関係上、私はその後会場を離れなければならなかったのですが、一観客として非常に楽しめたことはお伝えしておきたいです…! そして「RTA in Japan Winter2023」自体はまだまだ開催中。大作RPGからインディーゲームまで、ありとあらゆるゲームへの挑戦が大晦日まで続きます。興味があるという方は配信のチェックを、そして以前から配信を見ていたという方は、これを機に〝イベントデビュー〟をしてみてはいかがでしょうか?

グッズコーナーは男女を問わず人気
グッズコーナーは男女を問わず人気

【RTA in Japan Winter2023】12月26日からベルサール飯田橋ファーストで開催されている、国内最大級のRTAリアルイベント。選考を通過した様々なRTAが、31日まで連続して披露される。イベントで得られた収益は、税金等を除いて全額が「国境なき医師団」に寄付される予定となっている。

 詳細は【https://rtain.jp/rtaij/rta-in-japan-winter-2023/】。