体が求めるだけの睡眠を取れていないと、体にダメージが積み重なってしまう。仕事でミスをしたり、ストレスがたまったり、病気の原因になったりもする。そうならないように、いい睡眠習慣をつける方法を専門家にアドバイスしてもらった。

【眠りを深くするための生活習慣を身につける】

 体が求めるだけの睡眠を取るにはどうすればいいのか。特に中高年になると深い睡眠が減り、浅い眠りが増える。自分自身でも「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」と感じるようになった40~60代の方は多いはずだ。

 これは加齢に伴う自然な変化ではあるものの「生活習慣を見直すことで改善できる部分も多くある」と指摘するのは株式会社ドクタートラスト(東京都渋谷区)ウェルネスサービス本部の管理栄養士・宮野友里加さんだ。

「必要以上に長く寝床にいると睡眠の質が低下します。例えば眠くなってから布団に入ってスマホを使用するのは控えることが大切です。また、就寝直前の飲酒も注意が必要。アルコールは寝つきを良くする一方で、深い睡眠を減らし、中途覚醒を招きやすくなります。飲酒量を減らすか、飲む時間を早めるなどの工夫も効果的です。喫煙も同様に睡眠の質を下げるため、寝る前の一服は特に避けましょう」

 寝る前にスマホを見たり、アルコールをたしなんだりする中高年は少なくないはずだが、そんな習慣が睡眠を損なっているという。そうした日常の習慣を見直すだけで睡眠の質を改善できるのだ。

 生活のリズムを意識するのもいい。特に大切なのは食事で、朝・昼・晩の3食をしっかり食べることで生活のいいリズムが生まれる。朝食でたんぱく質を取ると、たんぱく質に含まれるトリプトファンがセロトニンに変化して心身が整うだけでなく、夕方から夜になるとメラトニンに変化して睡眠を促進するとされる。

【入浴や昼寝も効果的】

 その他にも生活にリズムを生んで睡眠の質を高める簡単な方法がいくつかある。

 まず日中には日光を浴びるのがいい。軽いジョギングなどの有酸素運動を行うのもいい。昼間は明るく、夜は照明を落とすと、体内時計が整い、眠りやすくなる。

 逆に何度も指摘するが寝る前のスマホは大敵だ。夜になってからスマホの強い光が目に入ると、脳を刺激して体内時計を乱すことになってしまう。そもそも夜にスマホで仕事の連絡が入ったりすれば、それ自体がストレスとなって睡眠どころではなくなってしまいかねない。

 入浴や昼寝も効果的だ。睡眠の質を高めるのは就寝1~2時間前に入浴する習慣だとされる。また短時間の昼寝も効果的だ。昼寝をするのは怠けていると思われてしまいがちだが、実は15分から20分程度昼寝するだけで睡眠不足によるパワーダウンの解消につながる。

 睡眠改善のための自分に合った寝具を選ぶのもいい。「ぜひ、できることから取り入れてみましょう」と宮野さんはアドバイスしてくれた。