復活への正しい道筋とは――。女子ゴルフの渋野日向子(24=サントリー)は、米ツアーの今季ポイントランキング83位で来季シード権(80位以内)獲得を逃した。今季は負傷に苦しむ時期もあって最後まで波に乗れず、トップ10入りはわずか1回。今オフの立て直しを経て来季の完全復活を目指す中、日本ゴルフツアー機構(JGTO)元会長で顧問の小泉直氏が最重要ポイントを挙げた。

 シード入りへラストチャンスだった米ツアー「アニカ・ゲインブリッジ・ペリカン」(9~12日、フロリダ州のペリカンGC=パー70)は、通算イーブンパーの61位に終わり、ポイントランクを上げることができなかった。

 不本意な形でシーズンを終えて「いろいろ経験した1年だった。1年間戦い続けられたのはよかったけど、ケガもあったりしての難しさもあった。いいゴルフができない日も続いて過ごしてきた中で結果を求めないといけないし、ゴルフの内容を考えないといけないと頭でわかっているけど、難しかった1年だった」。苦悩しながらの戦いだったことをにじませた。

 フルシードは逃したものの、今季の優先出場順位リストを踏まえると、来季はポイントランク81~100位の資格で一定数の試合には出場できる見通し。3年目となる米ツアーへ渋野は「出られる試合は限られると思うので、そこで結果を残せるようにオフを頑張りたい。来年もこの場所で戦って、2025年シーズンにはシードで戦えるように頑張りたい」と前を向いた。

日本ゴルフツアー機構(JGTO)元会長で顧問の小泉直氏
日本ゴルフツアー機構(JGTO)元会長で顧問の小泉直氏

 厳しく苦しいシーズンとなったが、小泉氏は、10月に行われた国内開催の米男子ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」で4位に入るなど、復調傾向にある男子の石川遼(32=CASIO)を引き合いに復活に太鼓判。「逆境は人間を強くする。この逆境を乗り越えれば、強い渋野日向子は戻ってくる。彼女はそれができるでしょうし、石川君と同じように必ず復活すると思います」と力説した。

 それは本人も重視している、今オフを正しく過ごしてこそだ。同氏は「ショットはしっかりしたものを持っている。スイングも悪いとは思わない」と話す一方で「パット、アプローチは改善の余地がある。パットなんかは専門のしっかりしたコーチに習って、プロフェッショナルなパットを身につけたらよくなるでしょう」とアドバイスを送った。パッティングコーチをつけることも復活の近道になり得るというわけだ。

 実際、今季はグリーン上で苦しんだラウンドも少なくなかった。本人は強化ポイントに指定しており、2週前の「TOTOジャパンクラシック」時には「グリーン上がよくないとスコアにならないので、最近はパッティングを集中してやっている」とコメントしていた。ただ経験を積んできた今、かつて代名詞となった強気パットへの回帰は現実的ではなく、新たなスタイル構築が急務だろう。

 グリーン上のストレスが軽減されれば、ショットへも好影響を及ぼすのは必至。渋野はこのオフに〝開眼〟できるのか。その成否は来季の結果で明らかになる。

パッティングの修正で渋野日向子は復活するという
パッティングの修正で渋野日向子は復活するという