大相撲の元小結で幕内屈指の巨漢力士として活躍した「ガガちゃん」こと臥牙丸勝氏(36)は現在、ユーチューバーとして活動中だ。現役時代の経験談や相撲部屋からのリポートなどをユーモアを交えて伝える姿が人気を博している。その臥牙丸氏が本紙の単独インタビューに応じ、異例の転身のきっかけや引退後に激ヤセした方法、角界の外から見た後輩力士たちの戦いぶりなどについて、包み隠さずに語った。

 ――ユーチューバーになったきっかけは

 臥牙丸氏(以下、臥牙丸)元から興味があり、テレビでは伝えられない相撲界の面白さを伝えたかったけど、編集するのが難しかった。ケイマックス(制作会社)の社長にお世話になっていて、たまたま食事でディレクターの方と隣の席になり、協力してもらえることになった。

 ――動画の収益で生活しているのか

 臥牙丸 会社にお金を取られているわけではないけど、はっきり言えば1円ももらっていない。だけど、ファンから『ガガちゃん見てるよ』と言われると、やめられない。もともと、やめようとも思ってないですけどね(笑い)。

 ――ファンから声を掛けられるのは嫌いではない

 臥牙丸 僕は、めちゃくちゃうれしい。現役時代は声を掛けてくれても、引退して全く掛けられなくなるのは、すごくさびしいから。

 ――ユーチューブが軌道に乗ったらやりたいことは

 臥牙丸 ユーチューブから入ったお金で、今の(現役の)関取衆を呼びたい。お金がメインではなくて、自分の言ったことで人を喜ばせたり、役に立てたらうれしい。これで、飯を食おうとは思っていない。

 ――そのほかの活動については

 臥牙丸 今は特に活動していないけど、車が好きだから、いずれは車関連の仕事がしたい。今年の2月にマニュアルの免許を取り、かなり運転をしている。

 ――現役時代の体重は約200キロ。かなりやせた印象だ

 臥牙丸 今は140キロぐらい。現役引退後に2週間に1回、病院に通い栄養士さんと協力し、ダイエットをした。

 ――減量中、奥さんからのサポートは

 臥牙丸 僕は料理が作れないタイプだから、食事面で協力してもらった。手を貸してくれる人がいないと、1人でやせるのは難しい。本当に助けられた。

 ――熊本ラーメンが好きで替え玉を13玉した逸話がある。現在の食事は

 臥牙丸 リバウンドが怖いから、もう替え玉はしない。自分が食べたいものは食べるけど、1人前しか食べない。胃が小さくなったから、それでおなかがいっぱいになる。

 ――ジョージアから来日して角界入り。引退後も日本に住むことを選択した理由は

 臥牙丸 日本人が好きだし、僕のふるさとだから。生まれはジョージアだけど、大人になったのはこっち。奥さんが日本人で、たくさん友達もいるので。

 ――今の相撲界で、注目の力士は

 臥牙丸 幕内熱海富士(21=伊勢ヶ浜)。9月場所で結果を残した(優勝同点の11勝で敢闘賞を受賞)。そのままの調子をキープしてほしい。

 ――優勝まであと一歩だった熱海富士に、助言するならば

 臥牙丸 まだ幕内に上がったばかりで、誰もアドバイスをしない方がいい。幕内に慣れてから、いろいろと自分で気づくと思うので。周りからああだこうだ言われて、自分の相撲が取れなくなったらダメだから。

 ――優勝決定戦では、大関貴景勝(27=常盤山)が立ち合いで変化。ネット上では厳しい意見もあった

 臥牙丸 勝ちは勝ちだけど、カッコいい勝ち方ではなかった。今の大関はいっぱいいっぱいだなって感じ。強い横綱も徐々にいなくなって、今はちょうど相撲界が入れ替えの時期だから、仕方がないとも思う。

 ――カッコいい勝ち方とは

 臥牙丸 相手との力の差を見せるのが大事。

 ――自身も現役時代に大事にしていたことか

 臥牙丸 こだわってはいたけど、幕内や平幕だと、SNSでそこまで言われない。大関からは(関脇以下と比べて)給料も番付も違うから、お客さんが求めている勝ち方をしてほしい。平幕と同じ勝ち方だったら、カッコがつかない。

 ――最後に、今の目標は

 臥牙丸 僕の周りや全国、世界のみなさんを笑顔にするのが夢。みんな、幸せでいてほしいし、夢はお金で買えない。笑顔、健康でいられれば、それだけでいい。

 ☆ががまる・まさる 本名ジュゲリ・ティムラズ。1987年2月23日生まれ。ジョージア・トビリシ出身。2005年九州場所で初土俵。10年名古屋場所で新入幕を果たし、11年秋場所で初の三賞となる敢闘賞を受賞した。12年初場所は12勝の優勝次点で2度目の敢闘賞。翌春場所で新三役となり、自己最高位の東小結へ昇進。20年11月に現役を引退した。幕内通算242勝298敗。金星1個。22年3月に自身のユーチューブチャンネル「ガガちゃんねる」を開設した。