政府から解散命令請求が出されたことを受け、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が16日に記者会見したが、教団トップの田中富広会長は現れなかった。教団の一大事に姿を見せないとはどういうことなのか。会長交代のウワサもあるが…。

 会見に出席した法務局長の岡村信男氏は冒頭、「いずれ会長である田中会長もお話する機会があると思うが、今日は私がお話しさせていただきます」と断りを入れた。その上で解散命令請求は「残念で遺憾」と表明。「法に照らして法人が存続できるよう取り組みたい」と裁判で争う姿勢を示した。

 質疑応答でも田中氏がこの日に会見しない理由を問われたが、岡村氏は「田中会長がなぜ出てこないかという話ですが、今日は法的な点についての法人のコメントということ」と説明。

 また、「田中会長なりが人事的に辞めるという判断もあったんじゃないか」と責任論を問う質問には、「誰か今回の事態のことに責任をもって辞めないのかという質問ですが、この事態に対して田中会長を中心に取り組んできた。まだ仕事は終わっていない。誰かが辞めるという判断をする時期ではないと思っています」と責任を問うタイミングではないと否定した。

会見を欠席した田中富広会長(左)
会見を欠席した田中富広会長(左)

 今後、田中氏が会見を開く可能性はあるとのことだが、一大事に顔を見せないとはどういうことか。会見に同席した顧問弁護士の福本修也氏が解散命令請求について「いわば宗教法人に対する死刑の求刑です」と指摘していたように、教団にとって生きるか死ぬかという局面である。

 SMILE―UP.(スマイルアップ、旧ジャニーズ事務所)の藤島ジュリー景子氏ですら2回目の記者会見は出席しなかったものの、それでも〝レター〟という形で自身の考えを明らかにしていた。

 田中氏を巡ってはジャーナリストの鈴木エイト氏が興味深い指摘をしていた。15日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)で、韓国にある旧統一教会の本部が日本で解散命令請求が出ている状況に激怒しているとし、「ひょっとして日本の幹部の交代があるんじゃないか。田中会長から今度テッシーが新会長になる可能性もあると言われています」と話していたのだ。

 テッシーとは勅使河原秀行氏のことで、現在は旧統一教会で教会改革推進本部の本部長を務めている。1990年代に合同結婚式に参加し、タレントだった信者と結婚するということで話題になった。旧統一教会を巡る一連の騒動においても記者会見に登壇するなど顔が世間に知られている人物だ。

 本当にテッシー会長が誕生するのか。サンジャポを見たという旧統一教会関係者は「あれは大ウソですね」と一蹴。テッシー会長説を否定した。

 旧統一教会は解散命令請求を巡って全面的に争う方針。確定までは時間がかかるとみられているが――。