バレーボール男子日本代表の高橋藍(22=日体大)は、亡き先輩の魂を引き継いでいる。

 2024年パリ五輪予選を兼ねた男子W杯6日目(7日、東京・国立代々木競技場第一体育館)で、世界ランキング4位の日本は同7位のスロベニアと対戦し、3―0でストレート勝ち。2大会連続の五輪切符獲得に貢献した高橋は「ここに勝つためだけに全てを、人生かけてやっていた。それが結果として出せたので、本当にいろんな感情があふれた。最高のゲームになった」と満面の笑みを浮かべた。

 五輪が決まった瞬間は、3月に亡くなった東京五輪代表・藤井直伸さん(享年31)の顔が自然と頭に浮かんだ。「藤井選手と過ごした日々や思い出、藤井選手とは年齢も離れてる分、お兄さんよりも上な感覚があったので、いろいろお世話になったし、かわいがってもらっていたので、そういう思い出があふれ出た」と回想。その上で「藤井選手と一緒に戦っている気持ちは常にある。藤井選手に自分たちが背中を押されながらプレーできたのかなと思う」と感慨深げに語った。

 現在は〝ポジティブ思考〟でチームをけん引しているが、かつての高橋は緊張する性格だった。そんな高橋に対し、藤井さんは「藍、大丈夫だよ、次の試合だよ。お前ならできるから」などとプラスの言葉を掛けてくれたという。高橋は「自分の今の気持ちの強さは藤井選手からすごく学んだし、そういうひと言に救われたのを覚えている」と感謝の言葉を口にした。

 藤井さんの思いを胸に、1つの関門をクリア。次なる目標はパリ五輪でのメダル獲得だ。高橋は「日本代表として強くなって、自分自身もさらに強くなって、パリに向けて頑張りたい」と力強く宣言。後継者として龍神NIPPONの太陽となる。