リーグVを決めている阪神は、30日の広島戦に1―2と惜敗。そんななか、明るい材料となったのがドラフト2位入団の高卒1年目新人・門別啓人(19)のプロ初先発での好投だ。

 CS進出をかけて臨んできた赤ヘル打線を見事に沈黙させた。「全然、緊張しないで最初から投げられた」と立ち上がりから、落ち着いた投球で、5回まで7安打浴びながらも決定打を許さず。

「一番の持ち味」と語る140キロ中盤の直球を主体にスライダー、カーブ、フォークを織り交ぜ、打者21人相手に、どの球種でも内外角に投げ込める制球力も光る95球の無四球投球だった。

「あそこで2者連続三振取れたのはデカかったです」

 そう本人が語ったのは両軍無得点で迎えた4回一死一、三塁。迎えた末包に内角直球を3球続けた後、最後は外角への136キロフォークで空振り三振に仕留めた。続くデビットソンにも真っすぐとフォークのコンビネーションで、最後は145キロの直球で空振り三振。「ピンチのときも、ピンチじゃないときも、真っすぐで押していけた」(門別)と抜群の手応えが残ったプロ初先発となった。

 試合後の岡田彰布監督(65)も、19歳と思えぬ堂々のマウンドさばきに「良かったよ、きょうは。コントロールもバラつきないし、ある程度、狙ったところいってたしなぁ。思った以上にコントロールも良かった。落ち着いて投げてたよな」とニンマリだ。ポスト・シーズンへの戦いの準備を進めている一方、来季以降への期待が大きく膨らんだことにご満悦でバスへと乗り込んだ。