格闘技イベント「RIZIN.44」(24日、さいたまスーパーアリーナ)は、ふたを開けてみれば波乱の連続。〝バカサバイバー〟こと青木真也(40)が最後にぶった斬ったのは、因縁の安保瑠輝也からの呼びかけに応じ、まさかのパフォーマンスを敢行した木村〝フィリップ〟ミノル(30=ブラジル)だ。

 会場が凍りついたのは第7試合のキックルールで、安保瑠輝也が宇佐美正パトリックに判定勝ちを収めた直後だった。安保から「上がって来いよ!」などと挑発された木村が、何とTシャツを脱ぎ筋肉で膨れ上がった肉体を披露しつつ、中指を立てたのだ。木村といえば、6月のロクク・ダリ戦後に行ったドーピング検査が陽性で、半年間の出場停止中の身。その行動に会場はドン引きだった。

 青木は以前の取材で、ドーピング行為を「ただの泥棒行為だ。みんなで積み重ねたイメージやお金をズルして奪ってるだけ」と指摘していた。一方で木村についてのSNS上などでの「強さに対して正直で真っすぐがゆえ」などの発言が擁護と取られ批判されることもあった。

 それだけに「どうなってんだよ! おかしいだろって!」と怒りのあまりに声をしゃがれさせてからこう続けた。

「真っすぐがゆえに薬に手を出したのかと思ったら、ただのアレな人…バカな人だと思った。ここに来てアレはダメだろ。そもそも会場に出てきたらダメ。ぶっちゃけ、もう少し静かにしてたら、半年もしないうちにみんな忘れたと思うよ。自分から追加のまきをくべてどうするんだよ…」

 その上で「それはそれとして、俺も今回は反省したことが一つあるよ。バカに関わっちゃだめだね」とため息。最後に「モラルと倫理が行方不明だ…」とメガネを光らせると、ようやく通話を終了してくれた。