格闘技イベント「RIZIN.44」(24日、さいたまスーパーアリーナ)は、ふたを開けてみれば波乱の連続となった。そんな「おいしいネタ」をこの男が見逃すはずがない。〝バカサバイバー〟こと青木真也(40)が、大会中に起こった3つのサプライズに大ナタを振るった。まずはベテランの金原正徳(40)が下馬評を覆し、前RIZINフェザー級王者クレベル・コイケ(33=ブラジル)に判定勝ちしたメインイベントだ。
PPV視聴を終えて電話取材に応じた青木は開口一番「メインはまさに〝めくっちゃった〟って感じだな」と声をしゃがれさせる。その意味を「RIZINのフェザー級は朝倉未来という希代の幻想をまとった人を中心に〝箱庭〟がつくられていたんだよ。歴代の王者、斎藤裕は修斗王者で牛久絢太郎はDEEP王者じゃん。つまり(世界的に見れば)そんなにレベルが高くないところで箱庭を形成していたんだ。そこに金原が入って幻想をめくってはがしちゃったんだよ」と説明した。
金原については「雑に言うと、MMA(総合格闘技)の完成度が高い。今までのRIZINフェザー級は〝じゃんけん〟だったんだ。打撃はいいけど組みは全くダメとか、その逆とか。その相性で勝ったり負けたりをみんなでしていた。ところがそこに全部7~8割でこなせる金原が入れば、じゃんけんにならないんだ」とメガネを光らせた。
クレベルもRIZIN参戦当初は柔術家として寝技に特化した選手だった。今でもグラウンドが最大の武器であることに変わりはないものの、近年はスタンドでの打撃強化や上から攻めるファイトスタイルへの変更もあり、青木は「MMA選手として進化している」と評価していた。だからこそ、〝じゃんけん状態〟の中で白星が続いたわけだ。
だが、MMA選手として一日の長がある金原と同じ土俵で戦うのは得策ではなかったと分析。「今回は前みたいに『おりゃー!』って感じで柔術で戦えば勝ち目はあったかもしれない。ただ、今回はコンディションも悪かったように見えた。どこか悪いの?って思うくらいだったよね」と指摘した。
朝倉未来がヴガール・ケラモフに敗れ、無敵を誇ったクレベルが金原に敗北したRIZINフェザー級戦線。青木は「今後いい選手が少しずつ入ることで幻想がめくられていく流れは止まらないと思う。一度外れたモザイクは元に戻らない。逆に言えば、ここからどうなるか見ものだよな。それはそれとして、次にいこうか。皇治のアニキの件だけど…」と続け、全く電話を切ろうとしなかった。












