日大アメリカンフットボール部の薬物問題を巡って〝陰のキーマン〟が新たに浮かび上がってきた。事件の関与を疑われる人物が30~40人にまで拡大を見せる中、第三者委員会による調査報告書の提出期限も今月15日から10月へと延期された。この騒動の渦中で、部内で不穏な動きを見せている人物が判明。物議を醸した早期の活動再開も、この人物が主導したという驚きの証言も飛び出した。
日大アメフト部の薬物問題ではOBを含む10人以上が大麻の使用を認め、さらに30~40人規模が今回の事件に関与している可能性まで浮上。違法薬物が発見された寮のすさんだ実態も明らかになり、依然として問題解決への糸口は見えない。
深刻な状況にもかかわらず、日大は問題発覚当初の8月5日に同部の無期限活動停止処分を発表した後、いきなり同10日に解除して大きな批判を浴びた。実はこの〝悪手〟の対応は部内でも波紋を呼んでいた。
日大関係者はその際の内情について「(部内で行われた)保護者会でも、リスクになるから活動を再開しない方がいいと言った学生もいた」と明かす。日大アメフト部は部員数123人の大所帯だが、林真理子理事長や沢田康広副学長らによる会見後に行われた練習に参加したのは、わずか30人程度。この人数から考えても、活動再開に対して部内で意見が割れていたことが読み取れる。
ではなぜ、激震の中で強引に活動再開へと踏み切ったのか。ここで〝暗躍〟していたのが中村敏英監督(50)だ。
同関係者は「コーチの中でも、逮捕された学生以外にも大麻を使用していれば大問題になるから、徹底的に調べた方がいいと意見した人もいた。だけど、中村監督がそうした活動再開に否定的な学生とコーチの意見を無視した」と証言した。
部内でも練習再開に懐疑的な声が続々と上がっていたにもかかわらず、他ならぬ同部の指揮官が主導して活動再開を推し進めたというのだ。事態の収束が見えない中でも「中村監督は、情に弱い沢田副学長に訴えかけようと、活動再開を求める嘆願書を学生に書かせた」と同関係者は明らかにした。早期の活動再開は沢田副学長の方針と見る向きもあったが、実際は中村監督の考えだったという。
そうした一方で、表舞台には決して立とうとせず、説明責任を果たしていないことも部内外から問題視されている。8月8日に行われた会見も監督の立場でありながら出席せず「記者会見でも事情を説明するのが監督の仕事だし、沢田副学長に責任転嫁をしていると多くのコーチが思っている」と同関係者は指摘。責任から逃げ続ける姿勢に疑問の声が上がっている。
それは日大内部に限った話ではない。同校外のアメフト関係者は「高校生を日大に進学させる予定だったけど(違法薬物問題の発覚後に)中村監督と連絡が取れなくなった。卒業生をフェニックス(日大アメフト部)に送っているけど、そういう子たちを預かっている中村さんの対応が信じられない。そういう方じゃなかったと思うんだけどな…残念でならない」と怒りを通り越してあきれ果てている。
もちろん中村監督だけに責任があるわけではない。それでも指揮官が率先して捜査に協力し、対外的にも説明責任を果たす必要がありそうだ。












