綱取りレースの行方は――。大相撲秋場所初日(10日、東京・両国国技館)、新大関豊昇龍(24=立浪)が幕内阿炎(29=錣山)をとったりで下して白星発進した。

 豊昇龍は注目の大関デビューを白星で飾り「正直緊張した。だけど、もう大丈夫だと思う」と安堵の表情。この日は師匠の立浪親方(元小結旭豊)の55歳の誕生日とあって「勝って白星をプレゼントしたかった。(部屋に)帰って、いい報告ができると思います」と〝師匠孝行〟を果たして笑みを浮かべた。

 5月の夏場所後には霧島(27=陸奥)が先に大関昇進を果たし、2場所連続で看板力士が誕生。日本相撲協会の八角理事長(60=元横綱北勝海)は夏巡業で両大関に「1年以内に横綱に上がるように」とゲキを飛ばしている。一方で、少年時代には同じ柔道クラブに通っていた2人も、お互いをライバル視。早くも激しく火花を散らし合っている。

 豊昇龍は1場所先に大関となった霧島に対して「僕のほうが関脇は早かった。まあ、先に上がられてしまったので…。追いついたというか、やっと上がりました」と対抗心を燃やす。霧島も「自分が先に優勝して大関になって、向こう(豊昇龍)がその後すぐに優勝して大関になった。タイミング的にもライバル。どっちが横綱に先に上がるか、楽しみ。負けたくない」と〝先輩大関〟のプライドをのぞかせた。

 両者の対戦成績は豊昇龍の8勝5敗(不戦を除く)。霧島の師匠の陸奥親方(64=元大関霧島)は豊昇龍が大関昇進を決めた先場所、次のように明かしている。「2人を比べたら、どっちが大関か分からない。(豊昇龍は)見ていても安定感があるというか。負けた後の気持ちの整理もうまくできている。(霧島は)取り残されないようにしないと」。猛追を受けるまな弟子にハッパをかけた。

 豊昇龍が先か、霧島が先か。番付の頂点を巡る争いから目が離せない。