【取材の裏側 現場ノート】女子テニスの東レ・パンパシフィック・オープンが25日に東京・有明テニスの森公園で開幕する。今年は世界ランキング1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)を筆頭に同3位のジェシカ・ペグラ(米国)、4位のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)、7位のキャロリン・ガルシア(フランス)、8位のマリア・サッカリ(ギリシャ)と、トップランカーがずらり。近年まれに見る豪華な顔ぶれが揃った。

 過去にも同大会にはビッグネームが来日し、熱戦を繰り広げた。シュテフィ・グラフさんに、マリア・シャラポワさん、そしてマルチナ・ヒンギスさん。強烈な個性を持つ大スターたちのプレーは大いに会場を沸かせた。また、アットホームな大会の雰囲気も手伝って、スターたちが日本文化を楽しむ姿を目撃したり、会見で「日本が好きだ」という言葉を何度も聞いた。

 中でも記者にとって最も印象深かったのは、ヒンギスさんだ。10代で旋風を巻き起こし、親しみやすく、愛くるしい笑顔で人々を魅了した。日本では飲料のCMにも出演するほどだった。

 そのフレンドリーさがつくりものではないなと思ったのが、試合後の通路での出来事だ。ヒンギスさんは壁際に立つ記者を見て、足を止めると「ナイス、パンツ! かわいいチェックのズボンをはいていますね。どこで買ったの?」と質問してきた。

 大スターに話しかけられ、私は真顔で「キチジョージ」と回答。いや、さすがに吉祥寺には行かないだろうと気が付き、店名を伝え「銀座にもあるはずです」と付け加えると「ありがとう!」と満面の笑みで去っていった。

 日本に親しみを持ち、愛されたヒンギスさんは今大会にもエキシビションで参加するという。新旧スターが東京に揃うまたとない機会。注目したい。