右ヒジの靱帯を損傷しているエンゼルスの大谷翔平投手(29)に対するペリー・ミナシアンGM(43)の爆弾発言が波紋を呼んでいる。26日(日本時間27日)の会見で今月3日(同4日)のマリナーズ戦後にMRI検査を提案したところ、大谷と代理人のネズ・バレロ氏が拒否したと暴露したのだ。故障の責任を転嫁するようなあきれた姿勢だ。“エンゼルス(天使たち)”と呼ばれる球団の“悪魔”の発言に米メディアはあきれるばかり。球団の管理体制が問われている。
26日の敵地メッツ戦前に会見したミナシアンGMの発言内容にエンゼルス番記者のみならず、ニューヨークメディアも仰天した。
「検査したのは右ヒジに違和感を感じた後だった」と23日(同24日)のレッズとのダブルヘッダー第1試合後に最初のMRI検査を受けたことを明かすと「その前に検査を提案したが大谷と代理人が断った」と内情を暴露したのだ。
球団は右手中指がつって4回で降板した3日のマリナーズ戦後に提案したという。その上で「指がつっただけで必要性がない、と彼らが判断したのは理解できる」と語った。
その後、9日(同10日)のジャイアンツ戦は6回1失点で2年連続2桁勝利を挙げたが、16日(同17日)のレンジャーズ戦は右腕の疲労で登板を回避。23日のレッズ戦で限界に達した。
3日の段階で検査を受けていれば、異常を発見できた可能性があったが、決定は大谷側にあった。つまり、“故障した責任は球団にはない”という悪魔の主張だ。
たしかに大谷は検査を受けなかったかもしれないが、5月3日(同4日)の敵地カージナルス戦から98試合連続スタメン出場。投打二刀流ということを考えれば疲労蓄積している。本人の意思を尊重したといえば聞こえはいいが、マドン前監督のように話し合って“強制的に”休養させることはできた。そういう点では球団の管理責任は免れない。
当然、米メディアの視線は厳しい。地元紙オレンジ・カウンティー・レジスター(電子版)は「ペリー・ミナシアンは、故障に至るまでの数週間で、エンゼルスが大谷翔平をどのように扱ったかについての横行する質問を受けて、記録を正したかった」と自己弁護と断じた。
米スポーツサイトのアスレチックは「チームにフェアな見方をすると、大谷が前のスタート後にMRIを望んでいたら、彼はMRIを受けていただろう。大谷はしっかりしたマネジメントを持っている。それを踏まえた上でも、大谷の疲労のあとでチームが検査を受けることを強く主張しなかったことは批判できる」とバッサリ。
その上で「もしミナシアンが(検査を拒否したことを)明かすことを大谷や代理人が知らなかったとしたら今後論争になる可能性がある。チームは、彼らに責任の矛先がいくようにシフトしているから。もし代理人がこのことを知らずにミナシアンが話したとしたら驚きだ」と今後の関係に疑問を投げ掛けた。
大谷はこの件については何も語っておらず、発言内容を了解していたかどうか不明だ。
そもそも、現時点での最優先は検査を提案した、拒否されたということではない。手術の可否を含めた今後の展望だ。決定権は大谷側にあるとはいえ、ミナシアンGMは「(再建手術を受けた)2018年に損傷したところとは違う箇所だ」「セカンドオピニオンを求める」と語っただけ。ワシントン・ポスト紙(電子版)は「ミナシアンが大谷について語っていること自体がおかしいのは、今後の大谷について、彼にはほとんど言えることがないということ」と指摘した。
エンゼルスと大谷の蜜月関係は今後も続くのか――。










