ボクシングの前世界バンタム級4団体統一王者の井上尚弥(30=大橋)の挑戦を受けるWBC&WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(29=米国)が世界戦(25日、東京・有明アリーナ)を前に不気味な余裕を見せた。

 井上と共に前日計量を行ったフルトンはリミットいっぱいの55・3キロでパスした。55・2キロだった挑戦者と臨んだ直後の撮影では、挑戦者を見下すような笑みを浮かべて30秒超のにらみ合いを展開。さらに22日の会見でフルトン陣営は過去の井上のバンテージの巻き方が拳に硬さを持たせるものではないかと指摘したが、こちらも大きな動きがあった。ルールミーティングの結果、拳へのテーピングは皮膚に直接行うことは認められず、ガーゼの上に巻くことが決まった。本来、日本ではグローブの下はナックル(指の付け根の関節)以外ならば直接皮膚にテーピングを巻くことが認められているだけに、まんまと譲歩を引き出した格好だ。

 そんな〝仕掛け〟に手応えを感じているのかフルトンは「とても自信がある」と余裕の表情。井上に勝る部分を問われると頭部を指さしながら「インテリジェンスだ」と断言する。さらに自陣営から「スモール(小さい)!」と井上との体格差を指摘する声が上がるとフルトンは笑みを浮かべ「違いを見せるよ」と勝利を誓った。

 井上は、このまま王者にペースを握られてしまうのか、それとも…。