自然体で第一関門クリアだ。水泳の世界選手権9日目(22日、福岡県立プール)、男子高飛び込み決勝が行われ、前回大会銀メダルの玉井陸斗(16=JSS宝塚)は1本目だけ飛んで72・00点で12位。2024年パリ五輪代表に決まった。
4日前に腰を痛めながらも、21日の準決勝は427・70点の7位で通過した。決勝で1本以上演技をすれば五輪切符が確実になる中、1本目に407C(後ろ踏切前宙返り3回半抱え型)を選択。2本目以降を棄権したとはいえ、満身創痍の状態で今できることをやり切った。
野村孝路・飛び込み委員長は「スタッフらと相談して本人はいけるところまでいきたいと言ったので、実際に臨んだが、最初の407Cが終わった時点で、やはりこれ以上はちょっと無理だと判断した」と説明した。
玉井にとって今大会での五輪切符獲得は最低条件。その上で初の金メダルを目標に掲げていた。周囲からの期待も高まっていた一方で、周囲の支えが大きなプラスとなった。オープンウォータースイミング(OWS)には須磨学園高の先輩・辻森魁人が出場。同校水泳部の谷川誠監督は「玉井選手にとって辻森選手は先輩なので、その辺の良さは感じていたのでは。やっぱりそういう心強さはあるのかなと思う」と指摘する。
6月に同校で開催された壮行会には、辻森と玉井がそろって参加。谷川監督は「辻森選手に水泳部の子らもみんな普通に接しているので、(学校外で練習をしている)玉井選手に対しても同じような感覚で接している」と振り返りつつ「玉井選手もみんなで楽しそうに話していたので、いい意味でプレッシャーが少なかったのでは」と明かした。
競技に挑むにあたり、メンタルケアは重要課題の一つ。今回はケガで不完全燃焼に終わったが、玉井は野村委員長を通じて「早くケガを治して、パリ五輪では必ずメダルを取りたい」と力強く宣言。チームメートの温かさは、悲願達成に向けた大事なピースとなりそうだ。












