〝大関増員〟はなるか。大相撲名古屋場所3日目(11日、愛知県体育館)、大関取りに挑む関脇大栄翔(29=追手風)が幕内翠富士(26=伊勢ヶ浜)を一方的に突き出して初日から3連勝。昇進の目安とされる「3場所合計33勝」まで、あと8勝に迫った。取組後は「一日一日、しっかり集中してやっていきたい」と気持ちを引き締めた。

 夏場所後に新大関霧島(陸奥)が誕生した一方で、角界内ではさらなる看板力士の登場が熱望されている。1横綱2大関の現状では、頭数が十分とは言えないからだ。横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)は両ヒザに古傷を抱え、常に休場と隣り合わせ。大関貴景勝(常盤山)もヒザの故障で今場所を全休する見通しだ。肋骨のケガで初日から休場した霧島は4日目から出場するものの、本来の役割である優勝争いからは脱落している。

 そうした中、元関脇若の里の西岩親方は「昨年は平幕優勝が3場所連続で出たり、誰が優勝するか分からない状況だった。やはり最後は横綱、大関が(優勝して)場所を締めるのが、大相撲の本来の姿。そうでないと『いったい、番付って何なんだ?』となってしまう。番付の価値を取り戻さないといけない。今の関脇陣はどんどん大関になってもらって、上位が安定する時代に入っていってほしい」と力説した。

 その意味でも、トリプル大関取りの今場所は看板力士の不足を一気に解消する絶好機。この日は豊昇龍(立浪)と若元春(荒汐)の両関脇が初黒星を喫し、大栄翔が大関昇進の一番乗りに近づく格好となった。3関脇の中で、誰が最後に笑うのか。今後の展開から目が離せない。